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特集 グラマン ジェットファイター
温故知新シリーズ第25弾

F-111B (レベル 1/72)

by ヒサマロ




 どうもヒサマロです。今回の温故知新シリーズは今月の特集”グラマンジェットファイター”に合わせてレベル1/72のF-111B(キットNo.H-208)を取り上げさせていただきます。 高校時代に空軍のA型でベトナム迷彩にして作ったので今回は海軍のB型にしてみました。




 実機は当時ケネディ政権、ジョンソン政権の国防長官であったマクナマラが空軍の次期主力戦闘爆撃機と海軍の次期艦隊防空戦闘機を机上だけの効率化を優先して強引に両者共通の機体にしてしまいジェネラルダイナミックスとグラマンが組んだ機体が採用され出来上がったのがF-111でしたが、そもそも両者の求めているものがかなり違うため要求を満たそうとするとかなりの重量オーバーになってしまい、ついに海軍からは艦載機としてはB型は不適格の烙印を押され拒否されてしまいました。 その後海軍は新たに次期艦隊防空戦闘機を各社に募り採用されたのがグラマンF-14トムキャットでした。エンジンやフェニックス搭載のウエポンシステムはF-111B型から転用され、可変翼の経験も生かされたトムキャットはグラマン社の起死回生の一発となったのは皆さんご存じのとおりです。




 レベルのキットは実機がまだ試作機段階の1966年に発売されました。空軍のA型と海軍のB型とのコンバーチブルキットで主翼はもちろん可動、水平尾翼も可動、車輪は引き込み式、レドーム内にレーダー搭載し、 脱出用モジュレーターも実機通りに外れるというギミックてんこ盛りの内容です。パーツ総数は70となっております。




 では組み立ててゆきましょう。説明書では主車輪および主脚の組み立てから始まります。あらかじめパーツ状態の時に白を塗っておきます。複雑な構造の主脚を上手に引き込めるようなかなか考えられています。可動部に接着剤がつかないよう且つスムーズに動くように私は家にあったオロナイン軟膏をつけておきました。 主脚がスムーズに動くのを確認したら主脚扉を取り付け十分乾燥させます。胴体下部に主車輪扉兼スピードブレーキと主脚扉をセットして各々にヒンジおさえをしっかりと接着します。ここが後で外れてしまうと全てがパーになるので十分に乾燥させておきます。




 次に左右のエアーインティークコーンを胴体下部に接着しますが隙間が出来ますのでパテ処理してコーンと内部を白く塗っておきます。次は前脚ですがここも可動部は主脚と同じ要領で組み立てます。前脚支柱を組み込みこれらを胴体下部に接着します。 この時前脚扉も一緒に組み込むので接着剤がつかないようヒンジの部分にオロナインをつけておきます。胴体下部にレーダー基部を取り付けますが、レーダー部分は今回省略しました。レドーム内に錘を結構入れますので干渉してしまいますから。




 主翼は上下接着方式で翼端は海軍用の長い方を使用しますが合いはかなり悪いのでパテ処理後思い切りヤスリがけしてください。
主翼は後はめ出来るようにピボットの穴の大きさに合わせて付け根部分まで切り取ります。水平尾翼も翼端は海軍型用を使用します。胴体上部に水平尾翼を組み込んで連結アームを取り付けます。
その後胴体下部と上部を接着しますが合いはやはりあまり良くありませんのでここもパテ埋めします。キットのまま何も手を入れずそのまま組みましたが、一か所だけ付け足しました。艦載機ですので着艦フックはないと様にならないと思い自作しましたがあまり目立ちませんでした。尾部コーンも合いが悪いです。垂直尾翼にアンテナカバ―を付けたら胴体に接着します。多少の隙間が出るので溶きパテを塗り込んでおきます




 普通のキットと違いこのキットではコクピット部分が最後になります。ここはシート、コンソール、主計器盤、バルクヘッドが一発抜きのモールドでここにパイロット2名を乗せるだけですが、主計器盤、コンソールともそれらしく彫刻されてるのでグレーと黒で塗り分け、白の色鉛筆で彫刻部分をなぞって浮き上がらせておきました。 左右分割の脱出モジュールを接着しコクピットをはめこんだら、キャノピーを接着しますが結構隙間が開くのでプラ板で後部を埋め込み残りの隙間には木工ボンドを流し込んで乾燥したら余分な部分は水を含んだ綿棒で拭き取っておきます。




 さあーこれで完成だと脱出モジュールを機体に乗せたところなんと全く合いませんでした。合わないとかいう次元ではなくどの面ともラインがつながりません。仕方なく肩の部分のラインを優先し、その他は大きな隙間はプラ板をかませ、段差はひたすら削り倒すしかないなと強行突破をはかりました。 少しは見られるようなりましたが、まだあらが目立つので厚化粧でごまかすこととしました。アンテナや腹ビレを接着してなんとか組立終了。




 塗装は当時の海軍標準塗装の上面ライトガルグレー、下面インシグニアホワイトをクレオスのミスターカラーで筆塗りしました。もちろんデカールは使用不能でしたので、今回は実戦部隊配属されていたらと想定してスペードのマークで有名なVF-41 Black Acesのマーキングにしてみました。F-14配属時のマーキングを参考にストックデカールのあちこちから適当にみつくろって貼りました。それとなく雰囲気が出てると思いませんか?こんな楽しみ方が出来るのもプラモデルのいいところですね。
 モデルアート増刊号のグラマン戦闘機の特集にも取り上げてもらえなかったかわいそうなF-111Bもこれで少しは浮かばれるかな。ではまた。


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