エアフィックスのAr196は1960年代の航空情報プラモガイドに早くも登場することから、間違いなく相当昔リリースの古いキットだと思います。下は初期版の箱絵です。
このキット、1/72の世界では箱絵だけを新しくし、A02019と製品番号を振られ、A帯でまだ立派に現役です。というのは、取って代わる新キットがどのメーカーからも出現しなかったというのが、単純な理由。そうです、典型的なマイナー機キットなのであります。
モールドは古い時代のエアフィックスの典型で、凸リベット、凸ライン。翼後縁が厚いのは当時のエアフィックスキットのお約束です。 |
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なおかつカウリングはビヤダルの如しで、キャノピー肉厚が厚く、がっちりとしています。2本のフロートはきゃしゃで立てつけを含め、見るには切ないというレベルです。
それでいて、機銃カバーだけはスジ彫り。エルロンとエレベーターが可動で別部品というちょっと変わったキットとなっています。また、胴体後部もファブリック貼りの実感を出そうと努力した痕跡がありますが、出来は今一つというところでしょうか。
キット設計者のこだわった気持ちは理解できますが、気持ちが先走りすぎて、設計技術と1960年代の金型技術が全然追いつかなかったという感じのキットです。 |