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(Photo) 祝還暦 ライトニング
by コルディッツ
飛行機実機写真
イングリッシュ・エレクトリック社製造のライトニングの増加試作型P.1Bは、 1957年4月4日に初飛行しました。概念実証機である試作型P.1Aの初飛行は 1954年8月4日ですが、マッハ2級の超音速戦闘機の試作機として、強力なエイボン・エンジンに換装し、機首にショックコーンを取り付けたP.1Bから起算するのが適切と考えられているようで、という訳で今年が還暦です。
ライトニングは小学生の頃に集めていたタミヤ100のミニジェットシリーズで覚えましたが、当時は主翼上面に増槽を置く奇妙なヒコーキという印象が強く、後年その上昇力はF-15にも匹敵すると知り、見直した次第です。
上下二段重ねのジェットエンジン、デルタ翼の内側を切り欠いたような主翼、置き場に困った燃料タンクで膨らんだお腹と主翼上面の増槽…英国人のみが作りうるスタイルと確信します。
イングリッシュ・エレクトリック P.1A WG760
以下王室空軍博物館(コスフォード)にて 2016年4月撮影
60度の後退角の矩刑薄翼と低位置の水平尾翼、双発エンジンを縦に
配列する特異な設計のため、概念実証機として2機製造された1号機です。
ショートSB5
「(ライトニングの)主翼と尾翼の配置設計理論を比較するため製造された」
と、何と日本語で!表示されていました。
イングリッシュ・エレクトリック・ライトニング F.1/P.18 XG337
故佐貫又男教授は、ライトニングの高い上昇性能を「滝登りするコイ」と
例えましたが(「飛べヒコーキ」光人社)、その通りのディスプレイには仰天。
博物館学芸員に佐貫教授のファンがいるのでしょうか?
F.1は増加試作型のP.1Bを量産したタイプで、19機製造されました。
イングリッシュ・エレクトリック・ライトニング F.1A XM135
戦争博物館ダックスフォードにて 2008年7月撮影
F.1Aは空中給油装置を追加した改修型で、28機製造されました。
BAC ライトニング F.2A XN730/J
ドイツ空軍博物館(ガトウ、ベルリン郊外)にて 2014年8月撮影
開発したイングリッシュ・エレクトリック社の航空機部門は、国策企業の
BACに統合されたので、BACライトニングと呼ばれます。
F.2Aは、エイボン201Rエンジンを搭載した機体に、
F.6相当の主翼と大型化した垂直尾翼を組み合わせ、
胴体下部の燃料タンクの取り付け位置を変えています。
BAC ライトニング F.6
王室空軍博物館(ヘンドン)にて 2013年7月撮影
F.6はエンジンをエイボン301に換装し、アデン30mm機関砲2門を搭載し、
胴体下面の燃料タンクを拡大、主翼上面には増槽の搭載を出来るようにしました。
王室空軍博物館(ヘンドン)にて 2008年7月撮影
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