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温故知新シリーズ第31弾

グラマン F9F-8 クーガ―(レベル 1/52)

by ヒサマロ



 どうもヒサマロです。今回の温故知新シリーズはレベルのF9F-8クーガ―(1/52)を取り上げさせていただきます。クーガ―は以前ハセガワの1/72をこのシリーズでも取りあげさせていただきましたが、最近キティホークから1/48でやっとまともなキットが発売されたのでレベルのこのキットをわざわざ作る人は私くらいかなと思い、取り上げてみました。 胴体内側には1953年と刻印されています。まさにアメリカプラモの創世記に発売されたのですね。当初はコクピットもなく胴体からパイロットの頭部だけが出た状態で、脚もなく飛行状態のシンプルな形で発売されたそうです。その後金型の改修が行われ、脚やシートが追加され、リベットなどが打たれて現在の姿が出来上がったそうです。



 今回私が使用したキットはメキシコレベルが再発したものでボックスアートはフェイマスアーチストシリーズのものが使われています。正に発艦しようとするクーガ―の前で操作員がゴ―の指示を出している瞬間を捉えた素晴らしいものです。キット番号はH-168です。 成形色は白でパーツ総数はたったの20ときわめてシンプルです。コクピットはシート、床、パイロット、計器盤などがワンピースでモールドされているこの時代のレベルキットのいつものパターンです。





 50年代風にパイロットスーツには白にカーキを少し混色したものとし、黄色のライフジャケット、白のヘルメットとそれらしく色を塗って、シートはインテリアグリーン、その他は黒く塗っておきます。 胴体内はインティークからジェットノズルまでがらんどうの筒抜けですので長めのプラ板で胴体側に蓋をします。




 内翼と胴体内側は黒く塗っておきます。ジェットノズルもただ穴が開いているだけですので、プラ板を丸めて筒状にしたものを入れておきます。 機首の機銃部分はボーとしたモールドでちょっと凹んでいるだけですので、深く掘ってピンバイスで穴を開けた後に1ミリ径の真鍮パイプを差し込んでおきました。




 機首に錘を入れて、前脚を組み込んだら左右の胴体を接着します。キットの胴体が少し変形していたためか結構な段差ができるのでパテ盛りして乾燥後しっかりと削って整形しておきます。外翼の上下を接着した後に内翼に接着。ここは接合部に少しの溶きパテを刷り込むだけでオーケーです。水平尾翼の後縁は恐ろしく太いのでそれらしく見えるように削っておきます。 接合部はちょっときつめでしたのでベロ部分を削ってピッタリとはまるようにします。キャノピーもかなり隙間が開くので前後で調整し、開いた隙間部分には木工用水性ボンドを流し込み乾燥して透明になったら、はみ出した部分を水を含ませた綿棒で拭き取ります。これで塗装に入ります。




 キットの指定は訓練部隊の白とオレンジの塗装になっていますが、どうせキットのデカールは使用できそうもないので、ここはファーボールデカールからグロスシーブルー専用のものが発売されているので今回はここからライトブルーのマーキングがきれいなVF-13にすることにしました。当然このデカールはキティホーク用のものですからサイズがレベルのキットには大きすぎることになりますがレターとコーションデータはなるべく利用します。白縁付きのライトブルー部分は塗装で表現することにしました。白のモールドですからこれを生かしてまず胴体下面のエアブレーキ部分に白でL字型の線を描きいれます。 次に白にミスターカラーの34番スカイブルーを少し入れて作ったライトブルーのマーキングを描き込みます。ただデカールの主翼と水平尾翼の翼端部分の塗り分け指示は実機写真を確認したところ間違っていたので修正してあります。次に面相筆で白縁を書き入れて行きます。よれてはみ出ても気にせず塗っていきます。終了したら同じく面相筆で白との境にシーブルーを書き込んでいきます。その後に薄めに溶いたシーブルーをひら筆で全体を大まかに塗って行きます。隠ぺい力が強い色なので3回ほど塗ればオーケーです。コロガード部分をシルバーで塗り、キャノピーのシールド部分をミスターカラーの311番ライトグレーで描きいれたら終了です。




 先に塗って組み立てておいた脚部分と脚カバーを接着したら、デカール貼りに入ります。その前に右側前脚部分にあるブレードアンテナが省略されているのでプラ板で自作したものを接着しておきます。先ほど述べたファーボールデカール今回初めて使用しましたが、使い心地はなかなか良いです。カルトグラフの印刷ですから白が色透けすることなくくっきり発色してくれて気持ちがいいですね。 密着性も良好です。コーションデータもたくさんあり、しかもすべて独立しているので全部貼り込むと老眼のせいもありますがヘトヘトになります。ラダ―には13個の白星があるのですが、ライトブルー部分のデカールに一緒に印刷されているので一つ一つ切り離して貼付ました。2日がかりでデカール貼りが終了してこれにて完成です!




 さすがレベル印は昔から実機の特徴をしっかり捉えてくれますね。それなりにきれいにお化粧してあげれば十分見られるのではないでしょうか? 私的にはこれで十分なので、たぶんキティホークのキットはこのまま押入れに入ったまま出てこないのではないかという気がします。兄弟分のパンサー兄いも作って並べようかな。
それではまた次回お目にかかりましょう。




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