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ミグ MIG

(Photo) 東西冷戦史のヒーロー  MiG15

by  コルディッツ
博物館実機写真

 ミコヤン・グレビッチ設計局製作の試作機I-130は、1947年12月30日に初飛行に成功。後MiG15として朝鮮戦争でデビューして、西側諸国を恐怖に陥れました。初飛行はロシア革命からちょうど30年後、何か因縁を感じます。
 朝鮮戦争で対決したF-86セイバーの試作機XP-86の初飛行も1947年で、両機と1948年初飛行のスウェーデンのサーブ29は、ドイツのTa-183から後退翼理論を吸収することで成功しました。いわば義兄弟関係ですね。
 MiG15は朝鮮半島で国連軍のF-80やF-84、ミーティアを圧倒、ソビエトと社会主義陣営の威信を高め、米空軍の面目を大いに傷つけました。
 米空軍は急遽、新鋭機F-86を投入し、MiG15とのキル・レシオを10対1と発表して面目回復しますが、実はこの数字はプロパガンダでした。実際は4対1、ロシア側の発表では2対1とも言われています。しかもF-86以外の機体はMiG15に対抗出来ないので、米空軍の狼狽ぶりを窺えるかと。
 このため、現在では機体性能自体はMiG15>F-86が定説化しています。
もっとも脱走したMiG15を沖縄でテスト飛行したイェーガーは、高性能説は一笑に付したようですが。
 今回は東西冷戦の第一線だったドイツで、拝観可能なMiG15を紹介させていただきます。


           MiG-15bis  3905  チェコスロバキア空軍
 ドイツ空軍博物館(ガトウーベルリン郊外)にて      2014年8月撮影
 MiG15のエンジンは、RD-45Fと呼ばれるロールス・ロイス・ニーンのコピー
ですが、アップグレードしてVK-1エンジンに換装したのがMiG15bisです。









           MiG-15bis  022 
 ラッツェン・ハノーファー航空博物館にて         2009年7月撮影



           Lim-2   1006/12
 オートテック博物館(ジンスハイム)にて         2012年11月撮影
 Lim-2はポーランドでライセンス生産されたMiG15bisです。MiG15bisは
ソビエトでは7,936機生産され、ポーランドでは500機は生産されました。
(ポーランド空軍博物館英文ガイドブックの拙訳によります)







          Lim-2  1323
 ドイツ技術博物館(ベルリン)にて              2015年8月撮影  












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