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誌上個展

 アンリオH-232(アズール 1/72)

by NOBUNAGA

主翼や尾翼を支える副え木(ギプス)が痛々しい練習機
   芬蘭土好きの貴男も作ってみては如何?

 アンリオH-232は高等練習機として開発され1939年(昭和14年)12月に初飛行しました。エンジンは220馬力の双発機ですが全幅12.76m、全長8.55mと言うコンパクトな機体です。前進角の付いた主翼におむすび型の双尾翼は可愛らしいのですが、強度不足なのか主翼を支える支柱と尾翼の支柱はちぐはぐな感じがして可愛らしさも減点です。 あるいは支柱を付けたのはシートのパイプ椅子の簡便な構造と合わせてフランス的合理性なのでしょうか。ブレゲーBr693等の乗員の訓練に使われたそうです。

フィンランドではドイツ経由で少数機を手に入れ1945年まで使われたそうです。


 キットは18年ほど前の製品でレジンのピトー管は使えません。プロペラは長さが不揃いです。バQのキャノピーは三分割しないと形になりません。キャノピーの合わせには苦労、いや、お楽しみいっぱいでした。キットのジョイフル度は5点満点の5でしょうか。  デカールの質は良いのですが蛇の目の青色が薄くて濃い色を吹いた方が良かったですね。



スタンレーさんの箱絵は資料としてとても参考になりました。



 主翼は図面と箱絵を参考にパネルラインの彫り直しとディテールアップをしました。三分割したキャノピーは接着が上手く行かず汚くなりました。おまけに前席をオープンにしたのでなおさらです。 前席のキャノピーは内側後方にスライドします。排気管は0,5ミリのプラロッドです。機首のピトー管は0,5ミリと0,2ミリの真鍮線の組み合わせです。



 エンジンナセルの前カバーはスリットを開けたり大小の穴を開けました。着陸灯はもう少し大きい方が良かったですね。
主脚柱のタイヤに付いている泥よけ?は作例を参考に作りました。



 主翼のエルロン(補助翼)にはきつめのすじ彫りをしてメリハリを付けました。 胴体の足掛けからキャノピーまでの塗装の剥がれと汚れは研究の余地があります。



H-232はとてもコンパクトな機体でドボアチヌD520(過去作)と比べるとよく分かりますね。


 参考資料:レプリック誌1999年99号

飯山幸伸著「WWⅡフランス軍用機入門」光人社NF文庫
その他インターネットに依る実機写真、図面、作例等



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