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二式高等練習機・Ki-79 (RSモデルス1/72)
by 林ヒロチカ
太平洋航空戦も南の果ての戦いが生んだエピソードということで、戦後にインドネシア空軍機として二度のお勤めをした二式高練です。
「帝国陸軍機で始まったインドネシア空軍」というネット記事によると、日の丸の下半分を白く塗った国籍標識は独立戦争での使用に間に合わせるためだったようです。
RSモデルスからはMansyu Ki-79として複座と単座数種のキットが発売されたようですが、インドネシア空軍のデカールが付いているのは、Ki-79a Shinbu=taiというタイトルの今まさに眼下の船に体当たりをかけようとしている勇壮な姿を描いた箱絵のキットです。
特攻出撃で離陸した振武隊の複座機の写真はおなじみのものですが、大きな爆弾を抱えた練習機の姿を再現する気にはとてもなれません。
戦後どこかの飛行場に集められた迷彩機の群れの写真などを見る限り何だかしょぼくれた印象の機体ですが、銀塗装で仕上げてみると独特の美しいフォルムの魅力がよく分かります。
RSモデルスのキットは簡易インジェクションながらデッサンとモールドは一級品、ただし組立ては芋付けの箇所もあって案外に手間がかかります。コクピット用のエッチング部品はあらずもがなでしょうか。デカールは上質で、出来上がりの満足感が大きいモデルです。
真後ろから撮ると97戦ゆずりのスマートさが際立ちますね。
この機体が満州飛行機のハルピン工場で作られ、南方の教育飛行隊で使われ、さらにインドネシア空軍のマークをつけるまで日々を思うとなんだかはるかな思いがしてきます。どのようにして移動したのでしょうか。3千機以上作られたとも言われますが戦記でもこの機にふれたものを知りません。
写真も少なく、資料としては丸メカニックNo25『九七式戦闘機』(1980)に二式高等練習機として縮尺1/48の三面図と解説があって、私の知る限り3ページばかりのこれが一番詳しいようです。まさに隠れた名機でしょう。
マニア製の97戦とのツーショットです。通販で手にしたキットを張り切ってバルーン
タイヤの機体に仕上げた大旧作がやっと日の目をみました。
こちらはハセガワ製を使った未完成の97戦とのツーショット。
これで兄弟機だと良く分かります。
それではまた
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