Home  > 2017年8月号 > バイクプラモデル製作 > ヤマハRZV500R (タミヤ 1/12)

バイクプラモデルの製作

 ヤマハRZV500R (タミヤ 1/12)

  by KOZY商店

1.はじめに
 こんにちは。KOZY商店です。タミヤの1/12 RZV500Rです。WGP500の競技車両YZR500のレプリカという触れ込みで1984年に発売された車両で、なんと2ストのフルスケール500 ccという夢のようなバイクです。2ストならではの加速感が堪えられないという方々にとっては、ぜひ一度乗ってみたい車両の一つではないでしょうか。
 しかし残念ながら販売面はそれほど振るわず、一代限り(2年)で終わりました。もっともヤマハさんとしては売れるか売れないかは二の次だったようで、国内の免許制度に合わせた400㏄版を出しませんでした。大型バイクにレーサーレプリカの概念を持ち込んだ初の車両はスズキGSX-R750(1985年)と言われていますが、日本の免許区分からするとこちらの方が一年先輩なのかもしれません。

図1 完成図



2.キット内容
 ボックスアートです(図2)。タミヤオートバイシリーズNo.37のⒸ1984。このキット個体は定価¥1000でフィリピン製とありますから、そう大昔の物ではなさそうです。 現在でもスポット品でたまに再販されます。ただし改訂価格については・・・ん~?です。

図2 ボックスアート



 パーツ構成です(図3)。計5枠。カウルは当時の標準らしく左右割りです。これは今の時代、見直されて良い割りです。接合面の処理はわずかですし、箱のコンパクト化に一役買っています。80年代前半のタミヤさんの纏め方は実に見事です。
 デカールです。(図4)。イメージカラー赤白の1パターンのみ。実車がこれだけなのでまあ、そういうことなのでしょう。スピードブロック(通称ストロボカラー)がヤマハさんらしいですね。2010年の再販版ではカルトグラフ製に差し替えられていました。

  図3 パーツ構成

図4 デカール   


3.製作
 初めに外装を仕上げます。左右割りのカウルとタンクは接着面積が少ないため補強は必須で、裏から0.3㎜プラ板を当てました。塗装は赤白の塗り分け指示ですが、ガイドになるようなケガキ線が有りません。こういう時はデカールやインスト側面図のコピーを取り、塗り分けラインのアタリをつけます。シートカウル後端の赤も今回はデカールではなく塗装で仕上げました(図5)。赤はC86モンザレッドです。  外装を塗ったらデカールを貼ります。このキット個体のものはカルトグラフではありません。デカール貼りは焦ってもロクな事が無いので、蒸しタオルを使い一枚一枚ゆっくり貼っていきます。乾いたらいったんC46クリアーを吹いてシルバリングを抜き、ウレタンクリアー吹きっぱなしで仕上げます(図6)。


図5 デカールの補強
図6 外装仕上げ



 次に細かいパーツを塗っていきます。タミヤさんのキットはパーツ点数を抑える傾向があるようで、これは組み立て易さの面では良いのですが、塗り分けは複雑になります。ここは根気良くマスキングや面相筆で仕上げていきます。場所によっては塗装の便を考え、切り離してしまうのも手かもしれません(図7)。
 組み立てはいつものタミヤ節です。パーツの一体化がここで威力を発揮し、確実に組み上がります。面倒な塗り分けの苦労がここで報われます。


図7 塗り終えたパーツ



4.完成 
 完成したRZV500R(図8~図10)。赤白カラーが実にめでたい感じです。私の世代ですとヤマハ車のイメージカラーは赤/白でしょうか。ウインカーが少し上を向いてしまっていますね。こりゃあ整備不良で車検が通らないかもしれません。後で直しておきました。
キットについては良く出来ています。このままでも十分に良いキットですが、外装や細部の塗り分けを補助するマスキングシートなどの追加があればさらに完成度の高いキットになり得えそうです。

図8 完成図


図9 完成図


図10 完成図



  Home>2017年8月号 > バイクプラモデル製作 > ヤマハRZV500R (タミヤ 1/12)

Vol.108 2017 August.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
           editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作記事

TOTAL PAGE