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連載 1/72飛行機を飛行姿勢で作ろう No.19

ノースアメリカンRA-5Cヴィジランティ(トランペッター 1/72)

by クラキン



昨年10月号以後、長らくお休みしておりました「1/72飛行機を飛行姿勢で作ろう」を再開させていただきます。
最近、ちょっと製作ペースが落ちているので毎月できるかどうか判りませんが、できるだけ途切れないように頑張ります。

第19回目は、アメリカ海軍艦載機の「ガルグレー&ホワイト ハイビジシリーズ」の最後になります。
トランペッター1/72のノースアメリカンRA-5Cヴィジランティです。 




 実機は全長23mを超える大型機で艦載機としてはスカイウォーリアに次ぐ大きさです。
初飛行は1958年で配備開始が1961年です。
超音速の艦載核攻撃機として開発されましたが、核戦略の中心が潜水艦弾道弾に変わったことと、軽量化のために耐G性能が低く、リニアボムベイという特殊な設計(爆弾を胴体内に収納し、最後尾のリアコーンを外してそこから後ろに投下する)のために汎用性も低かったため、攻撃機としては1967年に退役しました。
その後は高速性能と航続距離(胴体内の核爆弾庫を燃料タンクとした)を活かして偵察機として、また大きな搭載スペースを活用して空中給油機として使われました。
全部で158機が生産され、1979年には全機が退役しています。

ご覧の通り、設計された時代の割には先進的で、物凄くスマートでカッコイイ機体です。




 ヴィジランティのキットは古くはオオタキの1/144、ハセガワ1/72がありますが、トランペッターの1/72が一番新しいのではないかと思います。
但し、最近は全く再販されておらず、入手困難な状態で、ネットオークションなどでは1~2万円というような高値で取引されているようです。
私はたまたま某ネットショップで中古で3000円程で出ていたのをゲットしましたが、中身は新品でした。




 トランペッターとハセガワのキットを比べると同じRA-5Cでも随分と違いがあります。
まずトラペは主翼付け根の前部が前に長くせり出していますが、ハセガワは殆どせり出しがありません。
真横から見た時のシルエットもトランペが真っ直ぐでスッキリしていて、ハセガワはちょっと猫背な感じで、かなり違いがあります。
実機の写真と見比べるとトラペの方が実機に近いような気がします。
モールドは非常に密度の濃い筋彫りで、リベットもビッシリと撃たれていますが、ヴィジランティは果たしてこんなにリベットが打たれているのかどうか?
少なくとも主翼はアルミ/リチウム合金削り出しの完全一体整形だった筈なので「えぇ・・・」と思いましたが、かと言って完全ノッペリだったかどうかも判らないので、「模型映え」という意味でそのままにしてあります。
パーツ精度は全く問題なく、組み立て易いキットです。



残念ながらパイロットは付いていなかったので、ジャンクパーツの中から適当なのを2名スカウトして、偵察機乗員のオレンジ色に塗って乗せました。
それ以外は完全素組みです。
ヴィジランティのスマートさを強調したかったので、増槽タンク等の吊るし物は全く付けませんでした。



マーキングは空母ニミッツに搭載された第9大型攻撃偵察隊(RVAH-9)のものです。 とにかく、理屈抜きにカッコイイです。




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