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カーチスP-40B (アカデミー 1/72)
by
田口博通 Hiromichi Taguchi
積みプラを作ろう というテーマに合わせ、こんな機会でも無いと一生お蔵入りになっていたはずの、アカデミー製P-40Bを作りました。
日本機による敵襲の中で、米人パイロットが愛機にかけよるドラマチックな箱絵に引かれて購入してしまったのは、そう昔の事ではなく、つい90年代後半のような気がします。
魅力的な箱絵
米人義勇兵パイロットの背中には米国旗と中国旗が見られます。
しかし、そのキットの内容はというと、胴体主翼はまあまあの出来?だったのですが、キャノピー風防部が短くかっこ悪いのが決定的でした。後悔先に立たず。一瞥しただけで、そのまま押入れ直行し、時の流れの中で朽ち果てようとしておりました。
ところが、2015年1月号に掲載されたコルディッツ氏の
(Photo)アカデミーと言えば…P40
を拝見してから、その中の「スペクタクル映画風のボックスアート」という描写が妙に心に残っていました。
前部風防が決定的に短いキャノピー部品
また、フライングタイガースのマークがこれまた、お蔵入りになっていたエッシーデカールファイルの中にありまして、これを組み合わせれば、一挙両得。
と、魔が差したのか、気が触れたのか、暗黒の中で朽ち果てるはずのB級プラモデルにも愛の光をというわけで、めでたく完成させることにしました。
キャノピー以外の部品は、そう悪くはありません。一説にはアカデミーはフロッグのP-40を参考にしてスジ彫り版にしたとありますが、比べると胴体長も違っており、だるい印象がフロッグに似ていたんだろうと推測しています。
部品点数が少なく、フォルムをどうのこうの言わなければ、とりあえず飛行機には見えるようです。
全部品
製作
コクピットは一応操縦桿もありますので、インテリアグリーンに塗装して、胴体と組み合わせます。
胴体接着部はカマボコ板に400番耐水ペーパーを貼ったものを用意し、平らに削ります。
速乾性流し込み接着剤を使って左右胴体を貼り合わせます。
うかつに組むと、左右の主翼が傾いて胴体についてしまうので、下のように左右上半角のバランスを取りながら、接着します。ここでも速乾性流し込み接着剤と瞬間接着剤が大活躍します。
主翼と尾翼の後縁は外面からざくざくと削って 薄くしてやります。また、主翼の断面形がいいかげんなのは辛抱して、主翼下面端の反り上がりだけ、しっかりとやすりで削って、一見P-40らしくしておきます。
塗装はMrカラー特色セットで、面相筆で筆塗しました。
雲形迷彩境のボケは 面相筆で2色を混ぜなぞっています。
エッシーデカールは1980年代に購入したもので、まだ生きていそうではあったのですが、ひび割れも嫌なので、スーパーフィルム液を塗って補強しておきました。
さすがイタリア製のシルクスクリーン印刷で色合いも綺麗ですが、残念ながら艶消し塗膜が厚く、機体に貼ると完全にシルバリングしてしまいました。できるだけ周囲をカミソリで切り取り、マークソフターを使っても、どうにもなりません。
破れかぶれで、面相筆にMrカラーのシンナーをつけて、デカール表面をなぞり、デカール表面を溶かし、胴体塗装との一体化を試みました。 プラモデルの神様に祈りが通じたのか、かなり成功し、とりあえず 見られる状態になっりました。
筆塗の艶を揃えるのとデカール保護のために艶消しクリアを吹いて塗装は完了です。
主翼と機首上面の機銃はしんちゅうパイプに置き換えてあります。
完成
脚、プロペラとキャノピーを取り付ければ完成です。キャノピーは装着した途端、オモチャに雰囲気が変わってしまい、つけたくなかったというのが正直な気持ちです。
かっこいいフォルムとはお世辞にもいえず、P40Bにはなんとか見える?程度でしょう。
韓国アカデミーの初期の作品はどれもB級キットの代名詞のようなものでしたので、まあやむなしとしておきましょう。
次は、やはりモノグラムか、ハセガワのP-40を作って、お清めをしたいと思っております。
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