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飛行機プラモデルの製作

 アビアS-199 (KP 1/72)

  by 加藤 寛之




 要するに、チェコスロバキアで使われたMe109の戦後使用型。最後期のMe109にゴツイ機首を付けていて、ちょっとカッコいいのだけれども、性能が良いわけではないらしい。
 キットは古~いKPの製品で、手作り感タップリ&全面凸リベットの味わいある造形が魅力。最近、KPからは更新版キットが発売されて、これは旧版になった。
今回の製作品は再発見されたもので、同時に旧フロッグのアタッカーも見つかった。その前には旧フロッグのハンターを本棚で見つけたり、ソ連崩壊前後に流出したデカールなしのホットスパーに使えるデカールを入手したりと、プラモデルを長年やっていると面白いことが起こる(※どれも若いモデラーは作らないな)。




 簡単なキットだから、特に書くようなことはない。プロペラが厚かったので薄くしたこと、機首上部の機銃ミゾを深くして穴を開けたこと、風防と胴体が合わなかったのでプラ板でごまかしたこと、下面が左右一体の主翼が胴体へ入らなかったので半分に切って左右別に接着したこと、ピトー管がなかったので真ちゅう線で付けたことくらいで、それ以外はそれらしく整形したくらいで組み上げている。
 組みあがって平面形を見たら、胴体と主翼がねじれて見える。どうやら左右の主翼のテーパーが微妙に違っているのが原因らしい。こんなことは言わなければわからないので、ヒミツにしておけばよい。




 塗装は、全面ほぼ一色と言ってよい。塗装嫌いの私にはピッタリの指定だ。今回も色を節約したので、瓶を開けたGSIクレオスMr.カラーは6色だけ。機内は黒だけ。外部全体はRML02。さらに凹部にはこれに僅かに黒を加えて塗り、凸部は白を加えて塗っておく。主翼面もこれらをテキトウに塗って単調さをなくし“雰囲気”を出す。プロペラと翼下面から突き出した機銃、排気管を黒で塗る。タイヤは黒にRLM02を加えて塗る。ついでにこの色で動翼のミゾを塗っておく。白は機首、主翼端の線と尾灯にも使う。左翼端灯は赤に黒をちょっと加えて塗り、この赤にさらに黒を加えて排気管のサビ色として塗り重ねる。
銀で脚柱の一部と機銃先端の周囲、排気管にメリハリの塗りを加える。ピトー管の先端も銀にしたが根拠なし。右翼端灯は緑がいいかなと思ったが手元に青があったので、これに黒を入れて濁して塗る。ホイールは銀かなとも思ったが、特に根拠なくRML02。脚柱はRML02へ多めに白を加えて塗っておく。これも根拠なし。つまり、細かいところは根拠なしで塗る。チェコスロバキアのアビアS-199の細部塗装を実機で確認している人は少ないから、黙っていれば気付かれない。




 デカールは何とか使えた。細かいものは超オーバースケールだったので、これは貼らなかった。
 最後に風防をマスキングして半光沢スプレーをぷ~~~~~と吹いて、はい、完成。
 古いキットだけれども、ちゃんと完成する。若いモデラーは全面凸リベットを好まないようだけれども、私にはこれこそが飛行機プラモデルと感じる。
 机の上を片付けて、次を探すことにする。



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