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特集 積みプラを作ろう

 リパブリックP-47D サンダーボルト”レザーバック” 援英供与機所属不明 (タミヤ 1/72)

by 寿




 ”積みプラを作ろう”ってことで白羽の矢が立ったのはコイツ。立ってしまったと言うべきなのかはたまた単純に一番目の付くところに積んであったと言うべきなのか。兎に角も今回の餌食はタミヤのサンダーボルトであります。
 いや~、なんだか積みプラって言われても棚の上で埃を被っているヤツよりもキレイキレイな箱の方を捜す方が難しいもんだから、今さら改まって「どうだっ!」って感じでもないんですけどね。ぶっちゃけて言えば昨今は積みプラじゃないプラを作っている方が少ないくらいだし・・・・え、あれ?ひょっとしてこれって此所で言っちゃ駄目なコト?




 キットの内容は流石のタミヤ。パーツ精度グンバツ、プロポーション抜かりなし。モールドは繊細でデカールも良質。パーツ数も少なく組みやすくてプラの材質も程よい柔らかさと全く文句の付けようがありません。この内容で文句垂れたら七代先まで祟られますぜ。いや~スゴイね。
これで積みプラ演じさせてたんだから何やってんだよワタシって感じです。キャノピーなんて一度仮組みしたら二度と取れないような精度だしね。実際付けたはいいけどホンキで取れなくなってしまってかなり焦っちゃったもの。
 ・・・・いや、ホントですよ、嘘じゃないって。




 しかしこの見事な出来のキットを箱が日焼けしてセピア調の枯れた色合いになるまで放っておいたのか。なんだか見てくれだけは「年季が入った」って感じですね。別にワイン宜しく年代順に出来合いがよろしく為る訳じゃないのが残念だけど。
デカールがぱりぱりになったり、取説が箱の中に入っているにもかかわらず日焼けしてしまうことはあっても、キット自体のデキが勝手に良くなることなど古今東西未来永劫無いのであります。(・・・・あればイイのに)




 以前、友人にもらった三十年前のキットなんざ松ぼっくりのように表面がぱりぱりと捲り返っておりましたからなぁ。プラスチックも放置すれば劣化するのねと思い知った次第。何事にも賞味期限があると言うことですよ。そこら辺は人間と一緒じゃね。
嗚呼、すべからく斯くのごとし。時間というモノは実に残酷ですなあ。ほらほら、耳を澄ませば棚の上から完成を待ちわびるキットの声が聞こえませんか。え、そんなモン聞こえない?おかしいなぁ~。




 兎も角、そそる新製品が出て手が伸びてしまうのは仕方ないにしても、その一方で溜め込んだストックを隈無く
成仏させてやるのはモデラーの使命なのでないかと、つとにそう思う昨今なのであります。 


製作の詳細

(写真1)いつものようにランナーに付いた状態から塗装開始。タミヤ謹製はバリも少ないしパーツ精度高いんで精神的にスッゴク楽。

(写真2) 脚庫をマスキングして、だーっと下塗り。モチロン、スミ入れはこの前の段階で済ませておりますですはい。


(写真3) 筆塗りでキャノピーの下塗り。最近はこの方法ばっかりですが、楽なんだからしょうがないよ。マスキングする手間も随分と減って制作速度も上がる上がる。

(写真4)筆塗りのお供、リターダー。特に夏には欠かせません。なんせ換気の為に窓全開なもんだから扇風機が大活躍。お陰で塗装の乾きが早いこと早いこと。塗ったその都度に乾くのはいいけれど、ボンヤリしてると瓶の中の塗料まで乾き始めるから油断大敵であります。伸びも悪くなっちゃうしね。


(写真5) 塗ってボカして上塗りしてデカール貼って出来上がり。うーん、途中写真を省きすぎた?毎回同じ様な写真ばっかなのもどーかな~って思ったんだけど。

(写真6) やっぱジャガーノートはこのアングルが迫力あるね。ブッとい胴体とデッカい頭が「これでもか~」って強調されるしね。


(写真7) 一見中翼に見えるけど構造的には低翼式だそうな。ようするに排気過給気のレイアウトが胴体下面に出っ張ってて、それをフェアリングで覆ったからこんなバカみたいに太い胴体になったそうです。じゃあ、高々度性能を捨てて最初から中低高度用の戦闘爆撃機として設計されていたらもっとスマートな機体になったってこと?うーん、それもちょっと見てみたかったような気がする。
 それにもし仮にそうなったとしたら、もっと搭載量も増えてもっと生産数も増えて、もっと手強い戦闘機になったんだろうな。(枢軸側では本格的な高々度用の機体を大量生産出来なかった訳だし)

(写真8) 今回この色に塗ったのはこのノーズアートを貼ってみたかったから。キットに同梱されていたものだったんだけど、何故かどーゆー訳かアメリカ国籍マークのデカールが切り取られて行方不明!(理由は大体予想つくけど)まったく油断も隙もあったもんじゃありません。仕方が無いので余ってたイギリスデカールで勝手にデッチアップ。そんなんで「機番が違う」とか「部隊ステンシルが有り得ない」とか言いっこなしw
 いや~プラモなんだから気楽に楽しみましょうよ。


(写真9) このアングルだと結構スマート。デッ腹目立たないしwいや~かっちょええんじゃない?サンダーボルト。排気過給気を装備してなかったらシーフューリーみたいな機体になったのかなぁ。それってちょっとソソるかも・・・・



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