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バイクプラモデルの製作

 ドゥカティ916 (タミヤ 1/12)

  by KOZY商店

1.はじめに
 こんにちは。KOZY商店です。タミヤの1/12ドゥカティ916です。実車は1994年発売。二輪市販車で競われるスーパーバイク世界選手権(WSBK)のホモロゲーション・モデルです。弟分748、派生版996、998などほぼ同じ姿をしており、全部まとめて「916系」と称されます。90年中後期のWSBKでは4気筒日本車勢を寄せ付けない強さを発揮しました。  ただし、あの時代のWSBKは4気筒車750㏄、2気筒車1000㏄という不公平感のあるレギュレーションのためでもあり、これは後に改定されています。後継機999は改定後のレースでも好成績を残しましたが、デザインが前衛的すぎたのか短命に終わり、再び916の流れを汲むデザインに戻しています。

図1 完成図



2.キット内容
 キットです。タミヤ1/12バイクシリーズNo.68。現行キットです。 Ⓒ1995で、初年度の94年式をキット化したものと思われます(図2)。

図2 ボックスアート



 パーツ構成です。計6枠で、3色成型にメッキとクリアーパーツという、タミヤさんの標準的な内容です(図3)。A枠で不要パーツが12pcsあります。恐らくバリエーション展開のためと思いますが、どのキットかカタログでは確認できませんでした。  デカールです。実車も94年式は赤一色だったようなのでこれに沿うなら選択肢はありません。あるとしたらナンバープレートと⑯「M」のロゴマーク位です。これは当時の国内代理店、村山モータースさんのステッカー。なかなかマニアックです(図4)。

  図3 パーツ構成

図4 デカール   



3.製作
 「作る前にかならずお読み下さい」おじさんの指示に従い、インストを良くチェックします。特にこのキットの場合、混色が6パターンも有って少しややこしいです。簡単なカラーチップを作るとイメージしやすいかもしれません(図5)。
 サイドカウルのパーツの前縁部(青丸)に軽いヒケがあります。とはいえここは微妙な曲面で、なめてかかると反って不自然になりそうです。また後端部のボルト(黄丸)も省略されているので適宜追加するとベターでしょうか。今回は双方とも手を付けずそのままとしました(図6)。


図5 インスト
図6 サイドカウル



 外装は下塗り無しでクレオスC3赤で塗ってデカールを貼り付けた後、GXスーパークリアー3の吹きっぱなしで仕上げ、研ぎ出しも無し。それで十分なツヤになりました(図7)。  カウルが赤一色なのに対し、車体の方は複雑でタミヤ名物「塗り分け地獄」です。実際、かなりの時間をとられてしまいますが、落ち着いてマスキングと塗装を繰り返し、地道にカルマを消化します(図8)。

図7 外装

図8 塗り分けパーツ類



 塗装を終えた各パーツです(図9)。組み立てはほぼ問題ありません。塗装を汚さぬよう、ボンドGクリアーで組み立てました。エンジンやサイドカウル等はビスで確実に固定。 そうでない部分も要所はダボピンを太くするなど、完成後の強度が確保されています。これはRCやミニ四駆など可動模型を手掛けるタミヤさんならではでしょうか。

図9 塗り終えた各パーツ



4.完成 
 完成した916(図10~図12)。実車デビュー当時、誰かが「世界で最も美しいモーターサイクル」と評したのだそうです。少し誇大表現な気もしますが。正確には当時の親会社カジバのデザインです。  キットの方はいつものタミヤスタンダードです。工程のほとんどが塗装作業に費やされ、それさえ済めばきちんと完成する、ある意味安心なキットです。実車とは趣向を変えて黄色や黒に塗るのもカッコ良いかもしれません。

図10完成図



図11 完成図


図12 完成図



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