Home  > QF-9Jクーガー高速標的機 (ハセガワ 1/72)<飛行機プラモデル製作<2018年2月号

飛行機プラモデルの製作

 QF-9Jクーガー高速標的機 米海軍兵器センター所属
(ハセガワ 1/72)

  by 出戻 十三浪  Demodori Tomio




 Mig-15に敵わないパンサーを後退翼化したのがクーガーだが、朝鮮戦争には間に合わなかった。使い勝手が良く様々な用途で20年以上使用され、ベトナム戦争では高速FACとして用いられた。
 昔、フリマで河野嘉之さんから買ったマイクロ(一部使用済み)を使って、一番派手なQF-9Jを作ってみた。
 QF-9Jは無・有人運用が可能で兵器の試射母機や標的として兵器開発に用いられた。指定の個体は有名で世傑やインアクション等にもカラーで載っているが、デカールとは時期が違い細部や塗装がそれぞれ違う。
 マイクロの説明書は大雑把かつ怪しい為、同時期の写真を探し検索で1枚見つけたのでそれを基に作った。

組み立て

 ・クーガーの写真は検索で大量に見つかる。胴体などはパンサーと同じなのでコクピット・脚周りなどは参考に出来る。17年10月号の記事も参考にしてほしい。
・修正で筋彫が消えるので合わせ目付近を予め彫増す。
・脱型後変形で主翼下面が機首・インテークリップと合わないので、プラ板を貼るなど覚悟を決めて修正。制動板は開くと楽だ。


・翼端灯やインテーク脇の灯火は、翼を切り欠き透明材を瞬着で貼り削り合わせ磨き上げて表現(本当は色電球タイプ)。翼端上下に涙滴型翼端灯があるが、この時期にはないように見えたので付けなかった。尾灯は、垂直尾翼の尻尾(面取りするといい)を少し削りウェーブの透明リベットを貼って再現。胴体上下のACLは別売レジン部品。


・機首に突起をつけたが、写真をよく見ると無いようにも見える。


・機尾にF-86のような翼型燃料ベントを付けた。
・脚に鉛線でブレーキパイプを付けたが、脚扉との干渉に配慮すべきであった。




・椅子に鉛線で作ったフェイスカーテンハンドルを付けた。なお海青の機体の椅子はパンサーと同タイプ。人形はパイロット& グランドクルーセットから。
・胴体のキャノピーに覆われる部分にディテールを追加。この部分はキャノピーの下部なので開状態にするなら一緒にスライドさせ、レールも再現する。




・機首上下にQF-9J特有の大きなアンテナがあるのでプラ板で再現。
・実行できなかったが、尾橇を切り取って降ろすと良い。
・実行できなかったが、着艦フック左右の細部を自作すると良い。この場合、予めフック基部だけ胴体に接着し、胴体結合後に細部を付けると良さそうだ。

・制動板は立て過ぎか?支柱に合わせてもう少し寝かせるべきかな。

塗装

・透明部を1㎜テープとマスコルで覆う
・捨てサフ→傷修正→サフ→艶消黒を機首・風防と垂直尾翼上部に吹付けマスク、各翼前縁に銀を吹いてマスク→サフ→白サフ→ベースホワイト→脚庫と制動板倉をマスク→スーパーホワイト→インテーク内とリップをマスク→ピンク→モンザレッド、ウィウィ!
・ムラ気味かつ艶が出なかったので、もっとリターダーを加えノズルを解放してドバっと吹くべきであったか。
・主翼の銀はもう少し細く塗るべきだった。
・インテークリップ上面は赤のままで、デカールで白くするデザイン(下地の赤が透けて文字が浮かび上がる)であった。白く塗るにせよもう少し狭くすべきであった。
・デカールは、マイクロフィルムを塗って補強した。説明書の「VF-13」は実機にはないので使用しない(NAVY共々切り抜かれていたが)。NAVYは他からギって来たが小さかった。
・各部に白い短冊(注意書きの塗り残し?)が見えるのでトルコ国籍マークから切り出して貼った。
・キットのウォ-クウェイを使ったら脆くて千切れてしまったので、車用カーボンデカールを切り出して使用。キット塗装図を2倍に拡大して型紙を作った。

・風防はコーティングポリマー&Mrワックスで透明度アップ





 最後に、Mig-15(銀)、パンサー(紺)、クーガーを並べて終わりとしたい。




  Home>QF-9Jクーガー高速標的機 (ハセガワ 1/72)<飛行機プラモデル製作<2018年2月号

Vol.114 2018 February .   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
           editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」
 

プラモデル模型製作記事

TOTAL PAGE