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南山 (タミヤ 1/72)
by
寿
今月のウェブモデラーズは日本海軍機の特集と言うことで、チョイスしたのはスッゴク前に作った南山であります。(具体的にはウェブモデラーズ2014年12月号に載せていただいた彗星の頃。むか~し、むかしでスミマセン)
別に出すモノが無くなった訳じゃなくって、こういう特集でもなければちょびっと出しづらくなっていたというだけなんでございますがねw
実を言うとこの南山、その当時作る予定なんて微塵も無かったんすよ。ただAZモデルの彗星作ってたら何だかちょっともの足りなくなって、「タミヤ謹製のプラモなら片手間で出来んじゃね?」などとAZモデルとタミヤ双方をナメきった理由でスタートしたのが南山なのであります。
しかしなんちゅうか当初の予想通り(?)並行作業であってもすいすいと進んでしまい、あまりの順調っぷりに先行していた筈の彗星をあっさり抜き去って塗装前の状態でしばし待機するという、ある意味番狂わせな事態が発生。制作スケジュールを慌てて上方修正しなきゃならんハメになってしまいました。
スゴイね、タミヤ。こんなに組みやすいとは思わんかった。っつーか、タミヤを侮り過ぎてたって話なの?すんまそん。わたしが愚かでございました。
精度高くて組みやすく、しかも資料性もあるってーのがタミヤの最大の長所。その評価を裏切る事のない内容はこの南山にも遺憾なく発揮されている訳ですが、なんつってもプロポーションが良いのが最高っすね。やっぱ日本機は美しいわ。液冷機となればそれは際立ちますね。
塗装バリエーションが貧弱なのが玉に傷だけど、美しいものが嫌いな人って居ないと思いますよ。相当なヒネクレ者かアレな人でない限り。
(フランス人に言わせれば、モランソルニエMS410が世界一美しいのだそうですけど、アレはどうかな?そこら辺は単純に個人の好みのような・・・・)
あと模型本体とはほぼかんけー無いのですけど、先月に引き続き名前ネタでちょびっと。
晴嵐のフロート切り離し後の操縦訓練として南山は制作された、とありますがこの辺りは諸説紛々です。従来晴嵐と言われていたのが実は南山で、その南山を陸上型にしたのが晴嵐だとか、その後に秘匿目的から名称再検討されてフロート付き実験機を晴嵐、陸上機を晴嵐改としたとか、色々あるご様子。
でも従来の流れから言えば、フロート付きとはいえ実験機から正式化された攻撃機なのですから水上機型を「南山」と呼ぶのが順当なのだとか。そしてこの陸上型のコイツは生粋の試験機ということもあり、試験機や実験機に付ける風景にちなんだ名称、「晴嵐」ということになるそうです。「南山が難産に通じるから」とかいうのは戦後の誤謬のようですね。そらそーじゃね。ゲンを担ぐにしてもちと無理があるかも。
南山と晴嵐。平たく言えば、その呼び名は実は一般的に認識されている機体が逆であるというお話。少なくとも当初からフロート付きを南山と呼んでいたようです。名称再検討後に混乱して取り違えられたようです。
その辺りはよくある話で、まぁ、どうでもいいっちゃあ、いいことなんですけどね。今じゃみんな南山を晴嵐って呼んでるし、それで天地がひっくり返る訳でもないし、話のネタ的におもろいかな~と思って書いてみた次第です。
名前がどうあれ、お互いに誤解なく理解し合えるのならそれで良い話ですからね。
製作の詳細
(写真1)1ランナーで機体のほぼ8割が完成するという素敵な分割。のっけからさくさく進みそうな予感。素敵だ。
(写真2) 機体内部まであっちゅう間です。いいなぁ、何のストレスも無くて。
(写真3) 胴体貼り合わせるとこんな感じ。1/72として充分以上ですな。
(写真4) 士の字にして下面色を下塗り。オレンジの塗装なんで取り敢えずベースカラーを灰緑色に。ここまで彗星と並行作業で10日かかってないから、その気になれば一週間で完成させるのも夢じゃなかったかも。
(写真5) オレンジは隠蔽力低いんで、スミ入れはこの段階でボカしてしまいます。
(写真6) サファリオレンジで上塗り。うを~、ハデな塗装じゃ。流石は試作機。アニメじゃ試作機は最強だけど、コイツはそんなこたぁ無い。
(写真7) この辺は彗星と全く一緒。っつーか、彗星と同時進行だったんで当然ちゃあ当然。
(写真8)
(写真9) やっぱかっちょええなぁ、南山。シルエットが彗星とクリソツな様子はやはり設計部門と製造部門が彗星と同じだったからでしょうな。フロートが付いてないとよく判ります。
(写真10)そもそも、当初は彗星の翼をバキバキに畳んでイ‐400に積もうと計画してたらしいので、似てて当たり前か。
(写真11)南山と彗星をその都度並べて撮ってみました。こうして見ると兄弟機ってのがよく判りますねぇ。お値段は全然ちがってたらしいけど(なんでも晴嵐一機でゼロ戦50機分だとか。うへぇ~)。
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