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戦車プラモデルの製作

 M48A2 制作記 (モノグラム 1/35)

  by 黒瀧雄治




 『ご機嫌最高モノグラム』飛行機モデラーの方にはお馴染みのこのフレーズ、部品精度や合いはイマイチだが、それを乗り越え克服した向こう側には素晴らしい光景を見ることが出来る言葉と今回の制作を通してワタクシは解釈しました。
1965年初版のこのキット、発売当時は実際のスケールである1/32表示でしたが、購入したキットがアメリカレベルから再版された版の為か、この表示は1/35となっています。また、2018年1月現在絶版という訳でもなくネットでは3000~4000円ぐらいの価格で購入可能です。




 箱には対象年齢10歳以上と書かれていますが、これをスンナリ組上げる10歳児はスーパーモデラーではなかろうかと。
 キットが発売された60年代のアメリカでは
『パパ、このプラモデル難しいよ』
『おお、M48か。これはパパが軍隊にいた時の相棒さ。さぁジョン、慌てないでゆっくり丁寧に作ってごらん』
『凄いやパパ!』
という会話がなされていたのではないかと想像してしまいます。
一体成型されていてこりゃ~スゲーというパーツ。
砲塔の手すりやトラベリングロッドのパーツはタミヤM48A3のモノを使用しました。




 制作は車体から設計図通り作り始めました。車体は、下部が左右二分割、後部、上部の4つのパーツから構成されます。この内下部と後部は強度を考えプラバンで裏打ちしました。
上部を取り付けると砲塔リンク前面にドデカい隙間が出来ますのでこれをプラバンやパテで埋め整形します。前部フェンダーとの接合部も隙間が出来ますのでこれも同様に処理します。




 砲塔及び車体鋳造部はルーターを使い鋳造面を加えています。実車の鋳造面はそれほど荒れてはいませんが、個人的な好みで模型映えさせる為にoverな表現で施してあります。
砲身には穴が開いていませんので開口させます。あとは説明図の通りに組み立てます。




 塗装ですが、オリーブドラブ(OD)単色、その中でもベトナム戦争時に使用された『黒OD』にしてみました、この塗装はまだこれだ!という確定した方法を確立していないので様々な方法を試行中です。
今回はラッカーのODの上に油彩のランプブラック薄く解き何重にも塗り重ねてみました。デカールはキットのものを使用しました。








 砲塔ラックにはタミヤの現用装備品セットとジャンクパーツからの物を載せてみました。
フィギュアはタミヤのM60A3から。湾岸戦争時代の仕様ですが、ホルスターを削りベトナムへ転属してもらいました。




 完成品は最新の他社の物より断然雰囲気は良いです。ナルホド『ご機嫌最高モノグラム』なキットでした。 なおワタクシが尊敬するモデラー、シェパード・ペイン氏の作った同じキットをリスペクトするために、履帯は敢えて同じ向きにしましたとさ




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