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バイクプラモデルの製作

 カワサキZX-12R(A1) (タミヤ 1/12)

  by KOZY商店

1.はじめに
 こんにちは。KOZY商店です。タミヤの1/12 ZX-12R(A1)です。実車はストック状態で300㎞オーバー出す怪物です。ピョコッと飛び出た口はカワサキのお家芸ラムエアインテーク。この口から走行風圧で過給し、回転馬力型エンジンを組み合わせた最高出力はフルブースト時でなんと190馬力だそうです…。
もっともこの過剰なスペックが「けしからん」とケチがつき、結果として2001年型から上限300㎞/hのリミッターが付けられました。
バイクファンならご存知の通り、12Rには前期のA型と後期のB型があって、特にA型は2000年度のモーターマガジン社4誌合同の人気投票で逆車部門一位を獲得しています。しかしあれはあくまで人気投票であり、実際の販売面ではかなり苦戦したようです。その後は各メーカーが次々繰り出す1000㏄SS勢に埋もれてしまい、2006年度をもってひっそりと姿を消しました。

図1 完成図



2.キット内容
 キットです。タミヤ1/12バイクシリーズNo.84。比較的に新しいキットとなります。Ⓒ2001年ですから実車発売の翌年です。モデライズされたのは初期のA型。 実車の世界でライバルのハヤブサは2002年のキット化なので、プラモではこちらが一年先輩です。ボックスは珍しく実車写真。写真箱ながらチープさを感じさせない良いデザインです(図2)。

図2 ボックスアート



 パーツ構成です。計8枠にアッパーカウルです(図3)。カウルはライムグリーンの透明パーツ。この時期は何でもかんでも「スケルトン」にするのが流行っていて、それの影響でしょう。ウインカーとテールランプは色プラパーツ、これは正直嬉しいです。無塗装パチ組で作ってもそこそこ楽しめる設計になっています。
 デカールです。2000(A1)と2001(A2)の色です。色はもしかしたら計7パターン全部いけるかもしれません。速度計は規制前のフルスケール350㎞/hと規制後の300㎞/hの2種類あります。ミラーシールはプレカットされていないので自分で切り抜く必要があります。タンクカバーのKawasakiロゴはメタルインレットだとなお良かったでしょうか(図4)。

  図3 パーツ構成

図4 デカール   



3.製作
 いつも通り、はじめに外装です。タミヤ缶スプレーTS52とTS53をビンに取り出し、薄めて使います。A型12Rのカラーはメタリックが入っており、通常のライムとは少し異なります。このキットのためだけにあるような色で、余ったら実車のキズ補修などにも使えるかもしれません。仕上げはGXクリアーのドバ吹きです。本当はウレタンクリアーが最高なのですが、しくじった時のリペアが大変なので最近はこれを使っています(図5)。  小物パーツ類もインストに従いチマチマ色をぬります。追加工作としてはブレーキディスクとヒールガードをドリルで掘った位です。ここは無理に開けないでもスミ入れなどでも十分かもしれません。あとはGクリアーでパカパカ組んでしまえばお終いです(図6)。


図5 外装

図6 塗り終えた各パーツ



4.完成 
 完成したZX-12Rです(図7~図10)。1/12とはいえなかなかの車格です。実車ですとこの手の逆車はたいてい大柄の図体です。2輪雑誌見て「良いなァ」と思っても、いざ納車されて「うげッ」ってこともたまにあるので、購入前にできれば現車確認したいところです。これなどリアに掴みどころがないのでウッカリ倒すと起こしにくそうです。 キットに関しては比較的に作り易い部類だと思います。注意したいのはテールカウルの左右接着です。ここはいちおう冶具パーツ(A9)が容易されていますが、ウッカリ幅広に組んでしまうとシートがパカッときれいに収まりません。シートのパーツも冶具として使うと良いと思います。

図7 完成図


図8 完成図



図9 完成図


図10





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