浅学ながら、本機の存在を知ったのは、15年ほども前になるでしょうか。アメリカ在住の知人が送ってくれた、「Jane’s HISTRIC MILITARY AIRCRAFT」
という写真集によってでした。「お、みたことのないキュートな小型機!」が第一印象でしたが、乗員の項をみてびっくりしました。英語で、こう記されていたから です。
「one pilot though usually flown unmanned」機種の説明をみて、納得しました。「radio controlled target aircraft」つまり、この小型機は、爆撃機などのガナー(銃手)が実弾射撃の訓練にもちいる標的機だったのです。 |
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陸・海軍(海軍バージョンはTD2Cと呼ばれた)合わせて1500機近くの機体が作られ、撃ち落とされることで、その用途を全うしたわけです。悲しい飛行機とも形容できるのですが、隠れた名機といってあげたい存在です。
工場や基地間のフェリー時のため、簡単なコクピットと人力操縦系を持ち、このため戦後の余剰機に自家用機としての需要が生まれた次第。操縦性がなかなか良かったとの記述が
ありますが、如何。 |