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特集 傑作

連載 旧タミヤ1/72 日本戦闘機シリーズNo.2
局地戦闘機 雷電 (タミヤ 1/72)

by 田口博通 Hiromichi Taguchi



  タミヤから1960年代に発売されていたこの72日本戦闘機シリーズは零戦32型、鍾馗、雷電、疾風,震電と5機ラインアップされていました。今月登場の雷電は、1964年7月発売で、初版は撃墜したB-29をバックに描かれ、100円でした。現在でも間欠的に再生産されているようで、最近では800円で販売されています。   上の1970年4月発売の後期パッケージ版の劇画タッチの素晴らしい箱絵は 青木中尉機タイ101の電光マーキングとなっています。朝焼けの中を独特のキーンというタービン音を響かせながら2機で要撃に上昇する雷電がスピード感満点に描かれた傑作です。この小松崎画伯が描かれた傑作ボックスアートは永く残したいですね。




 このタミヤ72雷電は 少年時代、郷里 高松の模型店に素晴らしい作品が飾られていて 憧れの雷電でした。  いつか自分も完成させたいと思いながら、半世紀過ぎて、今回、初めて作りました。




 完成すると、キャノピーが少しごつい感じはしますが、胴体と翼はバランスが取れて、なかなかにスタイル良く、後年出現した他メーカーの1/72キットと比べてもひけをとりません。 72雷電の中では傑作キットといっても良いのではないかと思います。 




 下は主要パーツで、現行のキットは脚の可動とモーターライズが廃止され、フラップだけが可動になっています。その可動方式も実機とは違い、単純フラップになっていますが、おおらかな気持ちで作ってあげましょう。
 表面ディテールは凹パネルラインと凸リベットが混在した詳細なモールドで、タミヤ設計者の苦労がうかがえます。

主翼と尾翼パーツ


胴体、小部品

製作

 胴体左右を接着し、主翼上下を接着しますがすりあわせは今ひとつです。主翼と胴体後部の接着部には隙間ができますので、裏からプラ版を当てています。主翼を胴体に接着の際に上半角をイメージの通りに付けて、瞬間接着剤でがっちりと固めれば、基本形は完成です。
 せっかくの凸リベットラインなど表面ディテールを極力残したいので、接着部のペーパーがけの際は、アルミテープで保護しながら作業を進めました。それでも消えてしまう個所は慎重に針先などで再現します。
上面フィレットと下面翼後部の隙間はパテで埋め整形します。

塗装

 下面をMrカラーNo.35明灰色、上面がNo.15濃緑色の塗り分けを面相筆で筆塗しています。  雷電の塗装の特徴は上下の境がくっきりと塗り分けられているのが特徴なので、テープでマスキングして 塗り分けました。

面相筆で少し薄めた明灰色を塗っていきます。方向を変えて4回くらい塗れば完了。 下面の塗装が完了すれば、丁寧にマスキングして、上面塗装を行います。

 胴体上面の反射よけはNo.33艶消し黒。胴体方向に筆のタッチを残してみました。

主翼前縁識別帯はマスキングしてつやけしホワイトを下塗りした上にNo.58黄橙色を塗ると発色が良くなります。



塗装完了です



 脚を取り付けますが、キットでは強度上か脚カバーで主翼に取り付けるような構造になっています。
 パイロットをいよいよ搭乗させます。キットにはシートは無く、パイロットは止まり木に搭乗です。
 主翼機銃はしんちゅうパイプで自作、実機は先端銃口が開いていますので、クギをパイプにさしこんでグリグリとまわし、強引に先端銃口を開きました。



完成

 プロペラは薄く削り、ブレードの形を整えました。スピナーはMrカラーGXのレッドを塗っていますが、しっかりと発色します。
完成すると、さすがタミヤで 綺麗なスタイルです。傑作キットですね。
 少年時代にショーウインドーで見た憧れの完成機には届かないかもしれませんが、夢が一つ果たせた達成感がありました。完成の喜びがやはりプラモデル作りの醍醐味ですね。








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