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バイクプラモデルの製作

 ヤマハ OW01 (タミヤ 1/12)

  by KOZY商店

1.はじめに
 こんにちは。KOZY商店です。タミヤの1/12 OW01です。FZR750R Limited Edition。FZRはかつてヤマハさんが展開していたスポーツバイクのシリーズです。ただしコレだけは別格のためOW01という呼び名の方が一般的です。1989年に発売され、国内販売限定500台。お値段はなんと200万円。とはいえ「バブル期の徒花」でもなければ「富裕層からのお布施集め」でもありません。 この車はタテマエ上は市販車を装ってはいますが、実体はスーパーバイク選手権のホモロゲーション・モデルであり、いわゆるレーサーレプリカと呼ばれる一般のスポーツバイクとは少し性格の異なる車両です。公道よりもクローズド・サーキットに良く出没し、今でも時々スポーツ走行会などで見かけることがあります。

図1 完成図



2.キット内容
 ボックスアートです(図2)。タミヤオートバイシリーズNo.58でⒸ1989。恐らく実車開発と並行してのキット化でしょう。 本キットはかつてタミヤ製品に同梱されていた線画カタログの表紙も飾っており、まさに看板ともいえる自信作であったことが伺えます。残念ながらいったんカタログ落ちしてしまい、現在はスポット生産品です。

図2 ボックスアート



 パーツ構成です(図3)。今回のキットは自身が15年ほど前に放置したお手付き品です。シートカウルとマフラー、メンテナンススタンドの3点のみ左右接着して組み立て済みです。キットは前作RC30と似たような内容で、スライド金型による透明カウルとマイクロドライバー付属の豪華仕様。プラパーツ数は88pcsほどで非常にコンパクトです。  デカールです(図4)。実車と同じ1パターンのみ。この年代のヤマハさんは紅白がイメージカラーです。古いためか細かなヒビ割れが散見されたのでマイクロの液体デカールで補強しました。なお2011年の再販版ではカルトグラフ製に差し替えられていました。

  図3 パーツ構成
図4 デカール   



3.製作
 外装を仕上げます。図4の通り、本キットは赤と青のパターンをデカールで仕上げる指定です。しかしフェンダーやカウルサイド部は凹凸が多く、あまり現実的ではありません。そこで一部は塗装にします。塗り分け型はデカールのコピーを元に起こします。赤はC86モンザレッド、青はC5を使いました。なおタンクの給油口周辺はいったんは赤で塗ってみたものの、デカールが透けたので再度白で塗り潰しました。(図5)。
デカールを貼ります。タンクおよびリアのゼッケンベースは曲面がきついので蒸しタオルを使いじっくり慣らして貼り付けます。なおキットの塗装ガイドではクリアーコートは避けるよう指示がされています。ここはGXクリアーを、はじめは少しずつ慎重に吹けばなんとかなります。溶けない事を確認したら仕上げにドバ吹きします(図6)。


図5 カウル類の塗装

図6 外装仕上げ



 次に細かいパーツを塗っていきます。ここはいつも通りです(図7)。80年代後期のタミヤさんはパーツ数の削減に大変熱心で、その反面で塗り分けが煩雑というジレンマを抱えているのが特徴です。「塗りを制する者はタミヤを制する」で、ここは我慢のしどころ?です。 ただエンジン内部はカウルを付けると見えなくなる部分も多いので、そういうところはテキトーで良いかもしれません(今回は真面目に塗りました)。あとはGクリアーで組み上げてしまえばお終いです。

図7 塗り終えたパーツ



4.完成 
 完成したOW01(図8~図11)。この時代のヤマハさんらしい、シンプルでスタイリッシュなデザインです。どうでしょう、このふてぶてしい面構え。まるで装甲車か何かのようです。個人的にヤマハさんは国内バイク4メーカーの中で好きな順位は4番目です。しかしデザインセンスの良さではダントツ一番だと思います。

キットについては良く出来ています。ただしデカールだけで仕上げるのは厳しい部分もあり、この辺りは作り手が少し工夫した方が良いかもしれません。今回はC86モンザレッドで仕上げた部分がデカールと比べて少し暗めの色調になってしまいました。はて?はじめはバッチリだと思っていたのですが・・・クリアー掛けで色調がやや変化したのでしょうか?これは残念。C79シャインレッドの方が良かったかもしれません。
さて、約一年半に渡り掲載してきたバイクシリーズ、次回でいったん一区切りしたいと思います。ラストを飾るキットはやはりアレしかありません。こうご期待!

図8 完成図



図9 完成図


図10 完成図



図11 完成図




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