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戦車プラモデルの製作

  61式戦車制作記 
(タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.163)

  by 黒瀧雄治





 現在模型制作を趣味として楽しんでいる世代は、ガンプラでも40歳以上だとか。スケールモデルの愛好者はそれ以上だと思います。そしてその年代は特撮の影響も大変強く受けていて、銀幕の中の大怪獣やテレビの中で宇宙からの侵略者と戦うミニチュアの防衛軍の戦力には強い印象があります。
飛行機ならF-86やF-4やF-104等、戦車であればM4シャーマンとこの61式戦車は特撮世代のマストアイテムですね。




 タミヤの61式戦車は、1970年にモーターライズとして発売され、その後防楯カバーとスモークデスチャージャー、新しいフィギュアを新規にセットしてミリタリーミニチュアシリーズとして発売されました。

現在ではファインモールドの製品が決定版とされていますが、『戦国自衛隊』や『ぼくらの七日間戦争』などの映画で使用された車両がタミヤのキットを参考に作られている為、見た目の印象はこちらの方がしっくりくるという方が結構いるようです。




 今回制作にオードナンスから発売されていた改良セットを探してみたのですが、残念ながら購入することが出来ず、代わりにファインモールド用のエッチングパーツとモデルカステンの連結キャタピラを使いました。
総合的にはこれでも結構バブリーなモデリングになってしまいましたね。




 制作に当たり改造ポイントは、イメージ先行ですので正確な表現はしていません。(できません)この辺はワタクシの制作スタイルなので片目をつぶって、嫌であれば両目をつぶってください。
手を入れているようで結構意外なところがお間抜けです、ハイ。




①砲塔表面に鋳造表現を施す。これは少々オーバー表現にした方が模型としての見栄えが良いと個人的には思います。そして塗装工程のドライブラシが良い按配に乗ります。
②砲塔上の機銃座正面の形状をエポキシパテで変更する。




③車体後部のエンジンルーパーのモールドをピンバイスで切り抜きます。
そのままでは筒抜けになってしまいますので、形状は違いますが黒色で塗装したプラバンで裏打ちしました。




④車体についている手すりは真鍮線に変更する。アンテナガードはエッチングパーツだとちょっと細過ぎると思い、0.3mmの真鍮線で作りました。
⑤砲塔後部の一体成型の部分をプラバンや極細の鎖等で作り替える。




⑥車体溶接痕はエバーグリーンの極細プラバンを貼り、流し込む接着剤を上から塗り、柔らかくなったところにデザインナイフ等で跡を付ける。
⑦牽引ロープはキット付属の紐だとけば立つのでナイロン製の水糸に変更する。




 塗装は、特撮に登場した車両のイメージが強いので単色にしました。自衛隊のオリーブドラブっというのも不思議な色で、今回はGSIクレオスのRAM02グレーとカーキグリンを1:1で混色した物を基本色にしました。
黒色サフェーサー→基本色+クリアーで艶有りの色を陰の部分を残しながら吹き付け→デカール張り→ラッカー艶有りクリアーを吹き付け→アクリルの黒色を吹き付けアルコール落しで雨だれや蔭を表現→全体をエナメルバフでドライブラシ→GSIクレオスのウエザリングカラーで蔭色などを追加→機銃や牽引ロープ等の塗り分けとしました。
今回途中のクリアー工程での表現が面白かったので、仕上げもつや消しではなく艶有りでやってみました。雨上がり直後のような感じで個人的には気に入っています。




 フィギュアはモデルアート社の自衛隊セットを使用。一体成型の素晴らしいディテールです。 ポーズが少々特別なのであれこれ乗せてみて、こんな感じに配置してみました。




  地面を付けてタップリとアクリル艶有りクリアーを吹き付け、ネームプレートを付けて完成です。 車両の先に大怪獣がいるように想像していただければ良いのですが(笑) 





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