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 フルアクションFw190A (エフトイズ 1/72)

by口博通 Hiromichi Taguchi
 



 エフトイズから第3弾として、「1/72 フルアクション Fw190A 塗装済み組み立てキット」が発売されました。
 零戦21型、彗星と同様に 主脚引き込み式、各舵可動、風防可動、尾輪可動だけでなく、主翼機銃とエンジンもカバーをとりはずして見ることができるというオール可動になっています。 
 前作同様の 塗装済み部品を 接着剤を使わずスナップ方式で、おまけ付きチューインガム いわゆる食玩として、コンビニ、スーパー、模型店などで 売られています。
 胴体の斑点が小さいような気がしますが、グレーとグリーンとも良い色合いです。
 エンジンや、コクピットも細かく色分けされています。
1/72プラモデルでこれだけエンジンやコクピットが内臓されたフォッケウルフのキットは過去に無かったはず。これで1000円。最近の食玩おそるべし。
 
 組み立てた感じは、精密さは前作同様で、
 細かい部品をパチパチで組むのはそれなりに難しく、流し込み接着剤を併用した方が結果的に組み易いでしょう。

機首エンジンカバーを開けると精密なエンジンと機銃が


箱絵 
箱の中身
塗装済みの部品がぎっしりと詰まっている。



 工具は カッターナイフ、プラモデル用ニッパーが最低必要で、それにピンセットがあれば 組み立て易いと思います。
 カッターナイフは標準の他、もう1本 刃先30度の鋭角刃を用意しておけば、ばっちりです。
6月号には間に合わなかったのですが、工作ガイド特集で紹介するつもりで原稿を書いていたので、キットの組み立て説明書も交えながら、「工作ガイド風」に紹介したいと思います。
 工具

工作ガイド

(1)


エンジン
 黒鉄色で塗装済みのエンジン部品をニッパーで切り離し 切り口をカッターナイフで整形します。そして 各部品を穴(溝)にはめこんで組み立てて行きます。
エンジンへの排気管の接続がわかりづらいので、図を見ながら根気よく組み立てます。

 エンジン部品
 組みあがったエンジン。
 排気管部品
 完全に組みあがったエンジン。

エンジン側面


コクピット
 ブラックグレーで塗装済みの部品を切り離し 各部品を穴(溝)にはめこんで組み立てて行きます。機首機銃のはめ込みがきつい場合はカッターナイフで少し穴(溝)を広げ、差し込む部分の塗料を削り落として調整します。 エンジン架を取り付けると かなり精密なコクピットが出来上がります。

 コクピット部品
 組みあがったコクピット。前部には2丁の機銃をセットします。




 組みあがったエンジンをコクピットに連結します。


出来上がり



(2)


胴体
 胴体右側に 先ほどのコクピット部を組み込みます。また、可動キャノピーと可動尾輪も取り付けます。

まず、可動キャノピーを組み立てておきます。


胴体右側にコクピットとキャノピーを取り付ける。


組み込むと 精密モデルというオーラを放ちます。


 胴体左右をぱちっと合わせると下のようになります。 機銃とエンジンが魅力的です。
キャノピーと尾輪がうまく動けば、左右胴体を流し込み接着剤で接着してしまうとよいでしょう。

胴体左側から


(3)


主翼
 可動の主脚をまず作っておきます。
主翼下面部品に主脚と機銃を組み込みます。

主翼上下をパチッと合わせて主翼完成。
主翼上下も流し込み接着剤で接着しておくと良いでしょう。

まず、主脚を組み立てます。
主脚が組みあがりました。

主翼下面に可動主脚と機銃をセットします。


主翼上面をパチッとはめこみます。


(4)


水平尾翼
 水平尾翼は、上下尾翼部品で可動昇降舵をはさみ 組み立てます。  翼上下をパチッと合わせて尾翼完成。

 


(5)


胴体と主翼の組み合わせ
 主翼に胴体のピンをはめこみます。その後、プロペラを取り付けます。

主翼に胴体のピンをはめこむと、フォッケウルフの形が見えてきました。


プロペラに冷却ファンとスピンナーを組み合わせます。


胴体に取り付ける部品です。カウルリング、プロペラ、前部キャノピー、機銃カバー


組みあがるとこんな風になります。


(6)


■水平尾翼、エルロン、フラップ、小部品の取り付け
 各部品をカチッと差し込んでいきます。

胴体に取り付ける水平尾翼とラダー、主翼に取り付けるエルロン、フラップ


完全に飛行機の形になりました。


アンテナ、ピトー管、増槽、機銃カバーなどの部品です。


それらを取り付けると機体は完成です。
機銃カバーを取り外すと、機銃を見ることができます。


下面


デカールを貼って いよいよ完成

 マーキングは豊富に付属していますので、好みのマークのデカールを貼りましょう。
 デカールは印刷も良好で、余白も少なく、貼りやすいものになっています。
模型店で販売している特別版にはサービスデカールが付属していてお得です。
また、組み立て説明書の裏がデカールを貼る参考にとカラー塗装図になっています。





今回は特別版のデカールを貼りました。これで 完成!




機銃カバーをはずせば、機銃とエンジンを覗けます。精密でかっこいい!

製作の感想

 組み立てた感じは、精密さは前作同様。
ただ、主脚など細かい部品も多いので、プラモマニア向けかもしれません。
もう少し、細かい部品を減らして簡略化した方が、コンビニで手に取る一般の方にも組み易いのではないかと思います。
3時間ほどでフォッケウルフが完成。ハセガワ、タミヤ、エアフィックスのプラモデルと並べても全く違和感なし。
 塗装済み部品を組み立てるプラモデルというのも最近のトレンドになりつつあり、フルアクションにもかかわらず、フォルムもよく、スタイルにも破綻がありません。

食玩は、ここまで進化したのかと正直驚かされました。

 




   

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Vol.119  2018 July.     www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
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