フィアットG.55チェンタウロは1942年4月30日に初飛行しました。エンジンはダイムラー・ベンツDB605A(1,475hp)を国産化したフィアットRA1050RC58ティフォーネ(台風の意)です。同エンジンを装備して開発された単座戦闘機にマッキMC.205とレジアーネRe.2005があり、同時期に初飛行をしています。
イタリア空軍省は、なぜ貴重なDB605A装備機を3機種も開発させたのか、少々気になります。3機の優劣を判定するのは困難ですが、G.55は武装に優れていたとされます。20mm機関砲3門と12.7mm機関銃2挺は、Re.2005と同じですが、確かに強武装ですね。 |
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英文Wikipediaによるとドイツ空軍はG.55を「セリエ5」の中で最優秀機とみなしていたようです。生産数は大戦中に274機、
戦後も75機とされ、新生イタリア空軍の他に、アルゼンチンやエジプト、シリアでも使用されました。
しかしG.55の現存機はありません。イタリア軍博物館に展示されている機体は、大戦後にG.55をベースに開発されたG.59(MM53265-NC74)を使って先祖
返りさせた物と掲示がありました。 |