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特集 自衛隊AFV

M-41 軽戦車(タミヤ 1/35)

  by 田口博通 Hiromichi taguchi




 自衛隊のM41軽戦車は1960年代初頭にアメリカから147輌供与され、1980年代初期まで使われていました。国産の61式戦車の配備で代替されるまでは、M24チャーフィー軽戦車及びM4シャーマン中戦車と並ぶ自衛隊の主力戦車でした。

MM版の箱絵


 タミヤから後年発売されたMMシリーズのボックスアートです。見慣れたようでいて、改めて見ると 「あれっ」と思うのは 主砲がトラベルラックに載っていること。つまり車体が後ろ向きです。かっこいいのですが、今では珍しい あまのじゃくな箱絵です。が、MM版が発売された当時の世相を考えるとベトナム戦争直後で、きなくさい戦争のイメージを避けたかったのかもしれません。
箱絵と同じ角度で写真を撮ってみました。



 普通はこうです。




 こちらはMMになる前の旧リモコン版の箱絵ですが、戦闘シーンで精悍です。シーンはおそらく1960年代のベトナム戦争時の想定でしょう。M41はベトナム戦争でも実戦投入され南ベトナム軍にも供与され、北ベトナムのPT-76軽戦車やT-54戦車と戦っています。
 今でも 台湾軍やタイ軍では使われていて、2006年のタイの陸軍によるクーデターでも活躍しており、テレビで大写しになっていました。

遠い昔に廃版になったリモコン版 箱絵
車長は機銃を構えて進軍中でいまにも敵塹壕を踏みつぶそうという勢いなのですが、
背景の装甲車後部にはのんびり歩いている兵士が描かれていて矛盾しています。


初期のシングルモーター版箱絵
硝煙の中を進軍中で戦争劇画タッチで描かれています。
よく見るとこの箱絵は車長機銃の装備位置が違っています。



 M41は小型の砲塔に60口径76.2mm戦車砲を積み、車長用展望塔の銃架にブローニング M2 12.7mm機関銃を装備しています。主砲同軸機銃はブローニング M1919 7.62mm機関銃でした。
MMなので快調にモーターで走行といかない点がまことに残念なタミヤM41でした。時間ができたら先祖がえりでリモコンかシングルに改造してやりたいと思っています。




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