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飛行機プラモデルの製作

 F4U-4 コルセア(レベル 1/72)

  by 加藤 寛之




 私はコルセアが好きで、ときどき作る。どうやら、1色でOKなのが感性に響くらしい。今回はポーランド製のドイツ・レベル社製品。以前からお店にあったらしいのだが、最近までそれに気付かなかった。箱絵を見て、“これは1色でイイな”と思って購入した。 遠い昔のファイターシリーズの更新版ともいえる一連のこのレベルのシリーズは、作るたびに“ちょっとナぁ・・・”と思うのだが、このキットもちょっとそんな感じだった。




 コックピットは現代風。そんなパーツ数で造ってある。でも、見ようと思っても上からしか覗けないし、そもそも良く見えないのだから、床板部分で造形すればもっと丈夫で簡単に出来たはず。これを挟み込んで胴体を接着する。コックピットの組み物をしっかりと胴体に接着して、胴体を丈夫にすることが大切。これが主翼の上反角に影響する。胴体は組図に沿わず、前上部まで一気に接着した方が良いと思う。上部が開いていると胴体の強度が不足して、主翼の上反角を決めにくいから。パーツをポンと載せてOK、というキットではないので、丁寧に削り合わせてガッチリと接着したい。エンジンとカウリング周りも丁寧な工作が必要。



主翼は、上下分割パーツをしっかりと接着する。内側の位置決め凹凸にもタップリと接着剤をつけ、フカフカしないようにする。特に逆ガルで曲がるところまで、ガッチリ&ピッタリと接着する。翼端は別パーツで、ヒケが発生していることもあって面が揃わない。ザザッと翼面を削って合わせる。
しっかりとした接着で胴体を硬く作り、主翼もちゃんと接着して組むと、胴体と主翼の組み込みは簡単。まず前後の胴体部分だけ接着して硬化させる。瞬間接着剤で短時間に固定するとお手軽。固まったら、胴体と主翼の隙間がなくなるように軽く力を加えて主翼上面と胴体を接着、隙間ナシで上反角も決まる。
それが固まったら、水平尾翼を接着する。主翼に対して捻れないように位置を決めるのだが、胴体と主翼の位置関係がしっかり決まっているので、難なくできた。




  脚カバー類は閉状態で成型しているので、自分で切って分割する。それぞれに接着用の補助支柱がついているが、むしろ不便。私は切り落として、カバーを直接接着した。
色は指定のように+テキトウに塗っただけ。書くことナシ。
デカールはやや厚めに感じるが、まったく支障なし。充分にOK。
1)ピトー管を折って紛失。真鍮棒で代替した。
2)機首上面にあるアンテナ柱用の穴は気付いて埋めたが、胴体下面のアンテナ柱は付け忘れた。もう、イイや。
3)主翼下面の薬きょう排出口が3つあるのに、完成まで気付かなかった。もう、イイや。




 さて、本文に接着のことを何度も書いたのは、パーツ分割に対して素材が柔らかすぎるのだ。デジタルデータは「硬い」から、それはピッタリとパーツが合うのだろう。プラでは素材の柔らかさが起因の強度不足に加え、バリ、ヒケ、歪み、接着不良の隙間、等々でそうならない。
 バリやヒケを丁寧に処理して接着面を確保、隙間なく歪みなく接着して強度を上げ、全体の形を整える、そういう作業が求められるキットだ。組み立てが難しいとは言わないが、作る人で外観にやや差が出るキット、とは言えそうだ。
 ・・・とかイイながら、無事完成で気持ちがいい。それに、ちょっと痩せて見えるせいか、凄くコルセアしている!コルセア、好きだな。
 次は二式水戦と決めている。LSが1963年に発売した、半世紀を越える長寿キットだ。



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