EKW-3603は永世中立国スイスの国立航空工廠(EKW)が開発した戦闘機、軽爆撃機、 地上攻撃機を兼ねるマルチロール機です。スイス空軍で運用していたフォッカーC.V-Eを代替えする目的で製作されたC36を原型にして、1939年に最初の試作機C3601が初飛行しました。イスパノ・スイザYCrsエンジン(860hp)装備の双垂直尾翼で固定脚機でしたが、次の試作機C3602はエンジンをイスパノ・スイザ12Y-51(1,000hp)に変え、C3603で引込脚にして、このタイプが1942年から量産となり、約160機生産されました。
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Bf109E前半とBf110後半を合体させたような外見にワクワクしてしまいました。武装はプロペラ軸を通してエリコン社製20mmモーターカノン1門、主翼に7.5mm機関銃2挺、後部座席にも7.5mm機関銃2挺を装備していて、爆弾搭載量は400kgになります。
戦後も標的曳航機として長く使われ、1968年にエンジンをターボプロップに転換した改装機ーF+W C3605が24機(試作機1機+改装機23機)作られた複座機です。
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