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思い出の模型店

60〜70年代は,模型店が多かった。

  by 五六式

 五六式が本格的に模型を作り始めた1970年当時は,200m歩くごとに模型店があった,現在では想像もつかないような環境でした。団塊の世代がキャラクターものからスケールものへ興味を移し,タミヤやハセガワなどの製品の品質が向上して,当時多かった緩い模型が駆逐されていく寸前の,モデラーにとっては豊かな時代だったと思います。(私たち自身が,緩い模型を駆逐した下手人であったとも言えますが・・・。) 本稿では,当時,高松市で開店していた模型店とその現在の姿をレポートします。(ローカルネタでごめんなさい。でも,Webモデラーズの田口さんをはじめ,オオタ理工社という名前を知っている人って意外と多いようです。)

〇瓦町のオオタ理工



 6階建てのビルの各フロアにジャンル別に各種模型の売り場がありました。(最上階は,オフィスだったと思います。)手の届かないような高い棚にモノグラムやレベルのシュリンクパックされたキットが飾られていました。
 モノグラム1/72P-51Bが¥420(タミヤの零戦の4倍!!しかも,敢えてB型というのがすごい!!)でした。また,モノグラムのブルーエンジェルスのF-11F4機セットも記憶に残っています。
だんだん模型のフロアが減って工具や教材の扱いが増え,いつの間にか,携帯電話の代理店に変わりました。現在は,ビル一棟一括で賃貸に出されています。

〇御坊町のセントラルホビー



 モデルガンの品揃えが多く,カウボーイハットをよくかぶっていたやんちゃ系のおじさんが店主でした。エアブラシが普及していなかった頃、店主のおじさんが殺虫剤の散布機を改造してスプレー塗装をしていました。
店構えが大人の雰囲気で,小学生が入れる雰囲気ではなく,中高生になってから買いに行くようになりました。
エアフィックスやフロッグの袋入りのキット(当時¥200)がたくさんぶら下げられていました。ここでは,エアフィックスの1/72ホーカーシーホークや1/72ホーカーP-1127やハンブロールのペイントなどを買いました。
 永く営業が続いていましたが,5〜6年前(もう少し前かも)に店主の(例のやんちゃな)おじさんが引退したため,閉店しました。
在庫は,近隣の問屋街にある松屋玩具(アオシマ文化のクマブログでも紹介された有名店)に引き継がれました。
今でも,シャッターが降り,看板が覆い隠されていますが,建物は,当時のまま残っています。

〇塩屋町の松屋玩具



 在庫が多く,掘り出し物多数。問屋さんですが、一般の人にも売ってくれます。 アオシマさんのくまぶろぐでも紹介されるなど,メディアへの露出も多く,現在も営業中です。

〇日赤前のフジ模型

 1970年代に入る前に閉店したと思います。跡地は,ラーメン店”ごんな”を経て 現在は,日赤の調剤薬局となっています。
ニチモの巨大(小学1年生のときの自分の身長を超えていた)な大和の完成品がディスプレーされていました。
艦船のソリッドモデルを作る人のための金属製のスクリューや機関砲座,錨などが販売されていました。
プラモデルに駆逐された古いタイプ(ソリッドモデラー御用達)の模型店だったのかもしれません。



〇栗林駅近くのフジ模型

 屋号が同じだけれど,日赤前のフジ模型とつながりがあるのかどうか,店主の方も分からないそうです。
店主の方の父親が田町で経営していた薬局をたたんだため,その跡地に移転しています。
モデルアートにときどき広告を出している,おそらく,現在,高松市唯一の模型専門店です。

(田町アーケード街移転後の フジ模型)


〇栗林駅近くのイッコーホビー



 写真は,前述のフジ模型の移転前の店舗(リツリン薬局)。イッコーホビーは,その先の踏切を渡ったところにありました。

神戸市の模型店と提携して輸入キットや洋書が入荷する(プロファイルとか・・・)というのが売りでした。
イッコーホビーの開店と前後してマッチボックスのキットが入ってくるようになりました。

店主の引退により2000年前後に閉店しました。


〇林道駅近くのホビーセンター



 通称「ホビセン」。ミニ四駆のコースがあったような・・・。ウェーブのFSSのガレージキットも売っていました。
近くには,ゲームセンターや宮脇書店などもありましたが,全て撤退。少子化が原因でしょうか?


〇おもちゃ人形のアポロ

1980年代に高松市内で3店舗ありました。幼児向けの玩具,人形,ホビー商品などを販売していた総合玩具店。
テーブルトークRPGやメタルフィギュアなどの品揃えがよかったのは,当時の流行を反映してのこと。
1990年代に,3店舗とも順次閉店。宮脇店は,現在宮脇郵便局になっている。


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