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特集 早期警戒機と偵察機

  TBM-3W グッピー (ソード 1/72)

by口博通 Hiromichi Taguchi



 「TBM-3Wは雷撃機TBF/TBM-3アベンジャーの派生型として、銃塔を撤去し、下面レドーム内に水上索敵レーダーを搭載して、対潜任務専用とした攻撃型TBM-S型とペアを組んで米海軍で運用された。海上自衛隊も1954年から供与を受け、運用した。」とWIKIにも書かれていますし、そう聞けば、TBM-3Wは対潜索敵機かと思ってしまうのですが、ちょっとおかしい所があります。
 当時は海中の潜水艦を探す対潜索敵機というとMADを搭載したロッキードP2V-7か、1954年から配備されたグラマンS2Fの役割でした。この後継機がロッキードP-3オライオン、ロッキードS-3バイキングです。
 MADを搭載していないTBM-3Wは大レーダーをもってしても水上艦艇しか索敵できず、海中の潜水艦を探すことはできません。
 攻撃任務を受けた潜水艦がわざわざ水上に浮上して戦闘することはありえませんから、大きなレーダーを下面に搭載したTBM-3Wは実際はどんな索敵任務についていたのか、考えさせられる訳です。 
 
 TBM-3Wの後継はAD-4W早期警戒機。
その後継はE-1トレーサー早期警戒機、
その後継がE-2ホークアイ早期警戒機です。
 それを考えると、1944年に初飛行したTBM-3Wは搭載した水上索敵レーダーにより上空から、艦載レーダーでは索敵できない水平線に隠れた水上艦船や、超低空で侵攻してくる攻撃機に対する早期警戒任務に使われた米海軍最初のAEW(早期警戒機)だったのではないか、と考えられるのです。
 


 TBM-3Wを作ろうとすると以前はアベンジャーからの改造を余儀なくされ、怪しげな形のバキューム改造パーツが珍重されていた時代もありました。 しかし、昨年、ソードからTBM-3Wが発売され、ありがたい事にさくっと作れるようになりました。GOODな機種選定で、なおかつデカールには海上自衛隊機も含まれていて、即 GETしました。



 操縦席は良くできていますが、胴体の中はパイロット席以外 何もなく空っぽです。
 レーダー席付近の造作は良くわからないので、インテリアグリーンで塗り、完了としました。
ソードの胴体部品



 MrカラーC365 FS15042 グロスシーブルーで全面を塗装し、待望の海自機デカールを貼りこみます。 長年の夢が叶い、快感です。



 ピトー管、アンテナ柱、垂直尾翼上アンテナを金属線で追加。あっというまに完成しました。 ところで、空母を運用していなかった海上自衛隊機も着艦フックが装備されていたようでした。



確かにその姿はグッピー、巨大なレーダーレドームです。



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