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(Photo)B24D  (Wreck)

by  コルディッツ
博物館実機写真

 イスタンブールにある「ラフミ・コチ博物館」に、コンソリデーテッドB24Dの残骸が展示されているのをネットで知り、これは拝観せねばと思いました。
 同博物館はトルコの富豪コチ家の開設した産業博物館で、蒸気機関車、自動車、船舶、家電等々の展示をしている人気施設です。金角湾奥にあり、アクセスは市バス47系統でクルムズ・ミナレ下車、又フェリーならハスキョイ埠頭下船です。博物館の陸側ゲートガードはF-104S、海峡側には潜水艦が見えますので、道に迷うことはないかと。又オープントップバスで廻るシティ・ツアーの中に、同博物館を廻るルートもあります。
 B-24は80年前の1939年12月29日に初飛行した四発爆撃機で、最大速度、航続力、爆弾搭載量もB-17を上回る高性能な機体で、WWⅡ中のアメリカで最多生産された機体です。(一説では18,431機)
 けれどもB-17贔屓の私には縁が薄く、プラモデルはグンゼ・レベル1/72のB-24Dを小学生の頃に組み立てた位で、博物館巡りでも、B-17ばかり撮影していました。これはTV「爆撃命令」や映画「頭上の敵機」ばかり見ていた「刷り込み」のせいだと思います。なので今回のB-24D拝観は、無自覚だったB24仲間外れを是正する良い機会でした。


 Consolidated B-24D Liberator  41-24311 Hadley's Harem (Wreck)
 ラフミ・コチ博物館(イスタンブール)にて 2019年3月撮影
 同機はシリアルナンバーは「Lady Be Good」と10番違いです。
 サンディエゴのコンソリデーテッド工場で製造、第98爆撃航空軍に所属し、タイダルウェーブ作戦(プロイェシュテイ油田空爆)に参加し、帰路トルコのアンタルヤ沖に墜落したものです。1995年に引き上げられました。
 ニックネームのHadleyは機長名、Haremはハレムですから、トルコに縁があったのでしょうか。博物館の説明文によると、同機は1943年8月1日リビアのベンガジを出発。プロイェシュテイ油田までは問題なく、目標のアストロ・ロマーナ製油所に進撃中、対空砲火が機首に命中して機体は損傷、爆撃士は戦死、航法士も重傷を負います。2番エンジンも停止したので、「ハドレィのハレム」号は爆弾を投棄、キプロス島の英空軍基地に向かいます。がトルコ横断中に3番エンジンが停止し、地中海に墜落しました。機長と副操縦士はB24から脱出出来ず、乗員の生存者はトルコに救出されたとありました。
 機体は1995年に回収されました。  

 残った胴体前部と上部、2番エンジン






3番エンジン 


4番エンジン  












胴体上部中央を右胴体側から 


右主翼と搭載の救命ボート




主翼付け根部後方から後部銃座に至る部分はありません。
 後部銃座部分と垂直尾翼はフレームで表しています。   


 Consolidated B-24M Liberator  44-50413 Dugan
 戦争博物館ダックスフォードにて    2006年7月撮影
 さすがに墜落機だけでは申し訳ないので、おまけさせて頂きます。
 実際の機体は44-51228との事です。  



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