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特集 ドイツ大戦機

 フォッケウルフFw190-F8 (タミヤ1/48)

  by 小川登至也



 ”ドイツ機ファンのすなるドイツ機特集といふものをイギリス機ファンもしてみむとてするなり。”

 イギリス機ファンとしては、ドイツ機特集というのは完全にアウェーです。
”イングリッシュマンinベルリン” とでも言いたくなる雰囲気です。
とはいえ、イギリスとドイツの空の戦いは、戦死された方々には怒られそうですが、何となくロマンがかすかに残る戦いに思えます。
だから、憎きドイツ空軍機ではありますが、同族意識的なものが皆無とも言いきれない気もして何とも複雑です。



 今回組み立てたのはタミヤ1/48フォッケウルフFw190-F8です。
年齢のわりに飛行機模型歴の浅い小生、第一作目がこのキットだったんですが、これで2回目の制作ということになるわけで、その割には何とも未熟な出来で、読者諸兄にもキットにも申し訳なく思っております。

それにしてももう25年以上の前のキットになるんですね。
確かにその歳月を感じさせるところがちらほら見受けられ、たとえば、機銃や機関砲はカウルや主翼パーツと一体になっていたり、あるいはエルロンが主翼下面と一体になっていたりと、古典的なキット構成ぶりをみせていて、同時期のスピットファイアがリニューアルされるのも、故無しとはいえず、さすがのタミヤといえども古さを隠せないキットもあるのだと、妙に感心してしまいました。
とはいうものの、表面彫刻の繊細かつ力強さはさすがタミヤ!
このFw190-F8のキットは、全体の雰囲気が何となくモノグラムのキットを思わせるところがありますが、表面彫刻は、モールドの幅や深さが機体の部分部分でそれぞれ変えてあり、おそらく最適になる様に設計されているのだと思います。
この表面彫刻のこだわりこそがタミヤの飛行機キットが無双だと思えるゆえんで、実機の存在感をぶち壊さないように、どちらかというと控えめな表面彫刻のハセガワのキット、そして飛行機とて工業製品のひとつにすぎないと冷徹にそれを表現するタミヤのキット、この両雄が並び立つ日本の飛行機キット界、飛行機模型ファンの小生は日本に生まれて幸せだと感じます。



敵軍(?)だからというわけではないですが、今回はまったくのストレートで組み立てました。
デカールが、2枚組なのですがその一枚がほとんど使えなくなってしまっていて、水につけて引き上げ、スライドさせると「パリパリ」と砕けてしまいました。始末に悪いのは、一部だけ食いつきがよく、他が砕けたのにその一部分だけはがれなくなってしまったことです。それが胴体後部の白帯や、スピナーの渦巻き模様です。
以前、編集長に補修の仕方を教わったのですが、なかなかうまくできなくて、まだまだ修行が足らんです。



それにしてもFw190シリーズはメカっぽさが際立った飛行機ですな。
小生がFw190のキットでもっとも感動したのはAirFix1/72でしたが、久しぶりにタミヤのキットを組み立てて、あらためて敵機Fw190の魅力に気づきました。



最後に、毎号楽しく拝見しております。
継続は力なり、でもその継続が大変なんですよね、お察しいたします。
これからもこのWebモデラーズ、末永くつづいて、我々読者を楽しませてくださいませ。
よろしくお願いいたします。


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