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大空の開拓者セット(THE PIONEER ON THE AIR) (FUJI 1/72 )
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五六式(TYPE-56)
7月号の特集に合わせて,手持ちによいキットはないかいなと探していたら・・・こんなのが出てきました。手持ちのキットの中で実機が最も古いものです。
アントワネットⅦ型,ボワザン(ヴォワザン) ファルマン複葉機,デ ハビランド No.1複葉機の3機セットです。五六式は,複葉機をほとんど作ったことがないので,今回は,キットの紹介のみで失礼します。
<FUJIと”大空の開拓者セット”について>
マルサン倒産後,1969年頃から,元社員がFUJI名義で残されたいくつかの金型を使って1/50スケールF-86Dなどの再販を行うとともに,新規にキットを開発、販売(1/240 XC-1 1/240 PS-1など)していたが,やがてFUJIも,1970年代の数年で活動を休止し,幻のメーカーとなってしまった。今回紹介している”大空の開拓者セット”は,FUJIの新規開発キットの一つである。
航空機開発の黎明期の飛行機を3機セットでリリースした本キットは,実機の布張りの部分をブラスチックパーツに紙(トレーシングペーパーが付属)を貼って再現するというものであった。セットされている3機は,どう欲目に見ても日本人によく知られている機体とは言いがたく,(ライト フライヤー・ブレリオ単葉機・エトリッヒ タウベでもいいじゃん。)機種の選択基準はどうなっていたのか甚だ疑問であった・・・後で,うっすらと理由が分かってくるのだが・・・。ともあれ,欧米では,このセレクションは好評だったようで,日本国内よりも良好な売れ行きだったと言われている。
1970年代中頃にアメリカのENTEX INDUSTRIES社から”EARLY BIRDS”として再リリースされ,後に,1機種ずつ別々に販売されている。
<アントワネットⅦ型>
1908年にフランスで製作されたアントワネットは,当時、数少ない実用化された単葉機の一つである。初飛行時には150mほどの飛行距離だったが,改良が続けられ,Ⅶ型に至って,軍用機としても使用されるほどになった。
<ヴォワザン ファルマン複葉機>
ヴォワザン兄弟とヘンリー(フランス語だとアンリ)・ファルマンの共同研究によって製作された1908年にフランスのシャンパーニュで開催された世界最初の飛行大会の飛行時間部門で優勝。
<デ ハビランド No.1複葉機>
第二次世界大戦の傑作機モスキートや自衛隊で現在活躍中のU-125の開発で名高いデ ハビランドの初号機。初飛行では,約32m飛んで左翼の破損により不時着したという。
<疑惑>
本キットのリサーチをしていたら,実機の布張りの部分をブラスチックパーツに紙を貼って再現する1/72スケールのアントワネットⅦ型とヴォワザン ファルマン複葉機のセットが1964年にアメリカのレンウォール社からリリースされている(AERO SKIN FABUROUS FLYING MACHINE SERIESの中の一つ)ことが分かりました。
あぁ!・・・涙で視界が曇ってこれ以上は書けません・・・。
レンウォールのキットに無いデ ハビランド No.1複葉機は,オリジナルなのかな?
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