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特集 民間機

  エアロスバルFA200 (アリイ 1/72)

  by 寿



 空を飛ぶものは大抵好きなんで民間機を避けて通っている訳では無いのですがやっぱりというか何というか買っちゃうキットは圧倒的に軍用機に偏ってたりなんかします。
旅客機とか遊覧飛行船とかもつぶさに調べてると面白くって時間を忘れたりもしちゃうんですが「それでも」って辺りは男の子だからですかね。闘って勝つという欲求はなかなか抗い難いもんですよ。女性に言わせれば「ガキ」ってことらしいですけどねw



 ちなみに女の人は「このヒコーキのどこどこがスゲエ」とか「この機体は他と比べてこれだけの性能がある」とか比較したり優劣を競うということがイマイチぴんとこないらしいです。熱っぽく語ってもまるで駄目、っていうかむしろ逆効果。好きと嫌いだけで良くって理由はいらない直感さえあればそれでいい。なんでいちいち御託並べるの、なんで比べる必要があるの?みたいな。好き嫌いでもう完結しちゃって「うんちく並べるの理解出来ない~」ってなっちゃうのかも。
「好きです、以上。理由?不要!」好きじゃないモノは不要なモノでそんなものいらない、みたいな。ある意味潔いのかもしんないけれどもったいないなぁ、ウンチクも楽しいものなのに。
 まぁ言ってることは分かるしわたくし寿自身も脊髄反射で好き嫌いを言ってる類の人間なので同意するのもやぶさかではないのですが、そこまで切って捨てなくてもイイんじゃないかしら。



 ここで「女性だって化粧品だの洋服だので御託語っちゃうぢゃん」って反論するのはたぶん大人げないんだろうなぁ。好きだから知りたいんだけれど知れば他の人にも知って欲しくなっちゃうから思わず語っちゃうだよね。
よく分からない、理解出来ないでも拒絶ってのはどうかと思うのですよ。知って好きになるってことはたくさんあると思うし、嫌いなモノが在るって言うのは単純に損だしね。



  そんな訳で軍用機オンリーな方々には世界の拡がる民間機であります。銃でだだだ、よりもお客を乗せて旅先まで飛んだりゆっくりまったり遊覧飛行したり荷物を運んだりする平穏な世界のヒコーキであります。
 軍用機には軍用機の仕様があるように民間機には民間機の仕様があってそれにまつわる様々な逸話なりエトセトラが在る訳なんですが、このエアロスバルも意欲的な機体だったりします。そこかしこに中島飛行機で作られた機体の技術的な面影がちらほらと。



 いやぁキットは持ってたけど詳しくは知らなくって今回初めて色々調べちゃいましたよ。と言っても上っ面を舐めた程度の浅はかな知識でしかないけれどね。詳しくはウィキペディアなどを見て頂くとして、1965年に初飛行した設計の機体が現在でも元気に飛んでると知ってびっくり。
商業的には失敗だったけど練習機やスポーツ機としては優秀だったようで、とあるトリビアでは現在でも曲技飛行が出来る唯一の国産軽飛行機なんだとか。スゴイね、もう立派な名機だよ。曲技飛行用に発展したFA200-180なんぞはエンジンとペラとカウリングが変わってレース機みたいなかっちょよさだしね。



 富士重工がこの市場から撤退したのは寂しいけれど前身である中島飛行機の末裔が今も残ってると知ってちょっと嬉しくなっちゃいますね。
ネットの上にも豊富で鮮明な写真がいっぱいあるしサンニイでフルスクラッチ(ヨンパチはニチモから出ていたみたいだから)を目論んでみたくなっちゃいました。

PS:ど~しよ~

製作の詳細

(写真1)牧歌的な雰囲気のボックスアート。何だか当たり前のようにスパッツ履いてるけどキットにはパーツが入ってません。このキットも最近は店頭に見ないよね。



(写真2) 箱開けたら日焼けしたインストが入ってた。年代物だということは分かるけど箱閉めてたのに日焼けっていったいどれくらいの年月が・・・・






 

(写真3) 取り敢えず黒で塗っとく部分だけは塗っとく。モールドカラーが白なんで薄いパーツは透けちゃうから透過防止も兼ねております。

(写真4) クリアパーツもいつものようにシルバリング防止で黒を塗り塗り。



(写真5) それでもパーツの合いがいま一つなんで接着後も一通り塗っとく。

(写真6) り台に刺し込む為の穴が開いているのでこれも塞いどく。パイロットが入ってたら極楽鳥仕様に出来たのになぁ。


(写真7) クリーム色を混ぜた白でばーっと塗った後にマスキング。今回は何も考えずにボックスアート仕様でいきまする。

(写真8) 草餅っぽい緑でツートンにした後にデカールをぺたり。古いキットだったのでこれがちゃんと貼れるか心配だったんだけど杞憂だったよ。それどころかニスも薄いしすっごくいいフィッテイングだしでとっても素敵。まさに嬉しい誤算です。他の国産メーカーも見習って欲しいレベルですわ。


(写真9)最初このパーツな何なのかさっぱり分からなかったんだけど、調べてみたら乗り込み用のステップだった。だけどキットのままでは向きも取り付ける位置も角度すらも間違ってる。何を見てこんな形になっちゃったんだろ。これじゃまるで再生途中の虫の足だよ。仕方が無いので真鍮線で作り直しじゃ。

(写真10) デカール貼ってピトー管だのアンテナだのマスバランスだのを取り付けて細部を塗れば完成。


(写真11) 乗り込み用のステップはこの位置で正解なんだけど実機では足乗せの部分が翼断面になってる。構造簡略化とコスト低減の為に固定化されてるんだけど形は妙に凝っててやっぱり日本人が作ったんだなぁって感じですわ。
 キット自体は作られた年代相応のプラモなんだけどシルエットがとても良くって好印象です。店頭で見かけたらもう一機買ってみるのもいいかな、なんて思っちゃったりなんかして



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