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特集 懐かしきブランド

P-51B マスタング(モノグラム 1/48)

  by ヒサマロ



 どうもヒサマロです。今月の特集「懐かしいブランド」「液冷」に合わせてモノグラムのP-51B マスタング(1/48)を作りました。発売は1967~1968年ごろだったように記憶しております。私もちょうど50年前に製作しました。
マスタングと言えば当時はD型ばかりでしたが初めてのB型でしかも1/72まで出してくれました。この頃のモノグラムは可動部を廃して出来るだけ一体成型したシンプルなスケールモデルに徹していた時期でした。



 それではキットを見てゆきましょう。部品総数は37と極めてシンプルなものです。全体のモールドはこの時代ですから当然凸モールですが、ところどころパネル部分が盛り上がっていてメリハリがついているのがモノグラムらしいですね。
キャノピーはマルコムフードにも出来るよう中央部が丸く膨らんだものも付属しています。




 では組み立てて行きます。まずはお約束のコクピットからですが、床板、座席、操縦桿、パイロット本体と左腕の5パーツで構成されています。胴体内側はそれなりにモールドされているのでこの辺はインテリアグリーンの濃淡で適度にメリハリをつけておきます。 パイロット乗せたらほとんど見えないので適当なところでおしまいにします。計器盤はデカールになっていますのでプラ板に貼りつけたものを計器フード下に接着しておきます。



 先ほどのコクピットを胴体左側に組み込み、尾輪を挟みこんだら左右の胴体を接着します。出来るだけ上面に隙間や段差が出ないように下面側にそれらを持って行くように接着します。主翼は下面一体のものに左右の上翼を接着するお決まりの構成ですが、機銃部分は穴が開いているだけですので金属パイプを入れてそれらしくしておきます。 さすがモノグラムのキットはD型とは違う主翼前縁の張り出し加減や脚カバーの形などは正確にB型のものになっています。しかし胴体に合わせてみると上面に思い切り大きな隙間が開きます。ここはプラ板をかまして隙間を埋めます。ここが第一の難関です。水平尾翼はすり合わせを良くすれば問題なしでした。



 前後に分割されたキャノピーを乗せてみると後部は全然合いません。特に後方視界用の窓部分は思い切り浮いてしまいます。ある程度は指の力で行けるかなと押してみましたがバキッと折れそうでしたので、ここを切り離してこの部分だけまず接着してしまいます。 その後中央部分の合わせ目にプラペーパーで隙間を埋めるという形を取ってなんとかごまかしてみました。ここが第二の難関です。ここで機首部分を接着。多少の段差が生じるのでペーパー処理をして整えます。



 基本形は出来たので塗装に入ります。下面はミスターカラーの13番ニュートラルグレーをいつものように薄めた塗料で3回塗りしました。脚収納庫はシルバーで脚壁部分と桁をジンクロメイト27番で塗りました。上面は12番オリーブドラブを塗ったら55番カーキで胴体上部と主翼にドライブラシの要領でところどころに色をつけて明度を上げておきます。各翼と機首部分には見方識別の白帯を62番フラットホワイトで塗りあげておきます。 最後にタミヤのスミ入れブラックでウオッシングするとモノグラムの凸モールドに沿って流れてくれ、まるで筋彫りされたキットみたいになります。今回は歴戦の機体をイメージして全体に強めの汚しを入れてみました。
シルバーに少しオリーブドラブを加えた塗料で主翼付け根や前縁、その他塗料が剥げそうな部分にわざとらしくならない程度に擦りつけておきます。



 マーキングは初版のDINGHAOと同じものにしたかったので昔のマイクロスケールのデカールをフィルムリキッドで補強したものを使用しました。ただし垂直尾翼に貼るシリアルナンバーがなぜか白になっていたので手持ちのデカールから色々とかき集めてみましたが5だけなかったので2を表裏反対にしたうえで上下逆さまにしてなんとかごまかしました。  後はそれぞれ塗装して組み上げてあったスピナーやプロペラ、脚関係、増槽を接着します。DINGHAOはアンテナ柱がキットの物とは違うタイプなのを写真で確認できたのでキットのものはカットしてICMのキットからスカウトしたものを接着しました。最後にトップコートの半艶を吹き付けて艶を統一したら排気管後方や機銃口後方に黒、グレー、茶などのパステルで汚しを掛けて終了です。



 現在ではタミヤ、アキュレイト、ICMなどの素晴らしいキットが存在していますが、このモノグラムのキットは塗装次第でまだまだ現役キットにも負けずに実機の持つ雰囲気をよく再現してくれていると思います。 あの懐かしい少年時代の気持ちが少し味わえました。プラモデルは気軽に出来上がるのが一番です。それではまた。


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