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特集 攻撃機 

(Photo)Buccenier S.2B

by  コルディッツ
博物館実機写真

 この夏ロンドンに行きましたが、入国カードが廃止になり、自動化ゲート利用になっていました! 何でも今年5月20日からの事ですが、この改善は大歓迎です。英国贔屓の方は今こそ英国旅行の時です!
さらにヘンドンのRAF博物館も大変化してました! 
 かつてのバトル・オブ・ブリテン館が博物館全体のエントランスに変身し、ギフトショップ、カフェテリアが入っています。ハンガー1と呼ばれ、RAF史100年を回顧する場でもあり、エアコ DH.9A、スピットファイア、ナット、サンダーランド等が展示されています。(英空軍の独立は1918年なので、今年は101年目です) 博物館のハンガーは全6棟で、次のハンガー2は第一次世界大戦機を展示します。旧本館がハンガー3、4、5に区分され、3、4は以前の展示機にバトル・オブ・ ブリテン館やマイルストーン館からの移籍機が加わり、かつ照明が明るくなっています。
5は爆撃機ホールのままで異動は少なく、残念な事に照明は落としたままでした。旧マイルストーン館はハンガー6となり、「不確実性の時代のRAF」館として、直近の戦争に参加したRAF機が展示されています。

6には1991年、「湾岸戦争」に従軍したデザート・ピンクのバッカニア攻撃機 が展示されていましたので、ご紹介させて頂きます。なお本機を開発のブラックバーン社は、開発中の1960年にホーカー・シドレーの傘下に入ったので、資料によってメーカー表記が異なっています。本稿では博物館の表示に従いました。
※ 本稿は「万有ガイド・シリーズ 6 航空機 第二次大戦後の軍用機」(エンツォ・アンジェルッチ、パウロ・マトリカルディ著、石川好美翻訳 木村秀政監修 小学館 昭和57年)、「続 飛べヒコーキ」(佐貫貫亦男著 講談社 昭和53年)、RAF博物館HPを参照しました。

  Hawker Siddeley Buccaneer S.2B XW547/R
 王立空軍博物館ヘンドン(ロンドン郊外)にて 2019年9月撮影
 バッカニアは核兵器を搭載し、レーダー網を逃れて低空を高速で
進入して対象を攻撃する艦載機を求めた、英海軍省の仕様書に始まり
ます。1958年に試作機が初飛行に成功、S.1と名付けられた生産型が
40機発注されました。その後エンジン出力が30%向上したロールス・
ロイス・スペイ101に換装したS.2が生産され、英空軍もS.2Bとして
採用します。1969年に海軍の空母が全廃となり、また空軍もTSR.2と
F-111の採用がキャンセルされたため、海軍の62機が空軍に移籍する
事になり、合計108機のバッカニアが空軍で運用されました。



 展示機は、湾岸戦争でパナビア・トーネードIDSの登壇したレーザー
誘導爆弾を誘導する任務を危険な遂行した武勲機です。
 12機のバッカニア S.2Bが派遣されて、全機帰還しました。


 目を惹くアートワーク。








 エリアルールに即した胴体


 海賊旗。バッカニアを故佐貫亦男教授は「海賊が陸に上がって馬賊
になったようなものだが」と記述していますが(「続飛べヒコーキ」
講談社 昭和53年)、本当にそうなりましたね。












王立空軍博物館ヘンドン(ロンドン郊外)にて 2016年4月撮影
 同機は以前は爆撃機ホールに展示されていましたが、照明に難が
ありました。しかしエアブレーキとレドームを開いていました。





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