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特集 液冷 

(Photo) Lockheed P38 工事中

by  コルディッツ
博物館実機写真

 第二次世界大戦で、アメリカ陸軍航空隊の戦闘機が搭載した液冷エンジンは、国産のアリソンか英国製ロールス・ロイス・マーリンをライセンス生産したパッカード・マーリンです。当初はアメリカにはアリソン・エンジンしかなく、P38、P39、P40、P51、P63は
アリソンで開発されました。途中でパッカードに乗り換えたP40とP51は成功とされますが、アリソンのままのP39とP63は低い評価です。しかしP38はアリソンながら、排気タービンを装備したことで高速かつ上昇能力に優れていました。航続力も長く、中央胴体に武装を集中できたので、重武装の成功作になりました。
P38の初飛行は1939年1月、陸軍航空隊から「高速で上昇性能が高く、重武装の単座迎撃戦闘機」の開発を要求されたためですが、しかし迎撃戦闘機としては使われず、護衛機や偵察機、地上攻撃機として活躍しました。そんなP38をレストア中の写真を紹介させて頂きます。なおレストアしていた「クラシック・ジェット戦闘機博物館」は、現在は閉館中とのことで残念でなりません。

※ 本稿は「第2次大戦戦闘機」(K・マンソン 著  湯浅謙三 訳 
野沢正監修 鶴書房 昭和45年)を参照しました。

 Lockheed P38H-5-LO Lightning 42-66841  
 クラシック・ジェット戦闘機博物館
   (パラフィールド、アデレード郊外)  2004年8月撮影 
 ニューギニアで胴体着陸した機体を回収、レストア中でした。
 2015年1月に再訪した時は、レストア完成後の写真があるだけで、
実機は展示されていませんでした。 


 左エンジンはアリソンV-1710-91 V型12気筒 離昇出力1,425hp。






武装は20mm機関砲1門、12.7mm機銃4挺。  






 右エンジンはアリソンV-1710-89 V型12気筒 離昇出力1,425hp。




Lockheed P38J-10-LO Lightning 42-67762  2004年7月撮影
 ウドバー・ハズィ航空宇宙博物館(バージニア州)にて  
 インタークーラーの位置を変更して1943年から生産を始め、 2,970機が生産されました。







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