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フォッケウルフFw190A-8 (アリイ(旧 オオタキ)1/48)
by
加藤 寛之
ちょっと前、トライマスターのFw190が完成して、もっと簡単に出来そうな旧オオタキのFw190と比べようとワールドホビーショップはせがわへ買いに行ったら、なかった。でも、その後にプラモ仲間の方から譲っていただいた。いただいた御礼は「完成」させることなので、早速、作ってみた。
そもそもパーツ数が少ない。部品表で数えると、45パーツ+デカールだけ。しかも武装選択が出来るし、お人形さんも数えて、この数。胴体のAワク部品、主翼のBワク部品をランナーから外すと、あとは指でつまめる大きさのパーツがあるだけ。部品が作るのに妥当な大きさだということ。パイロット人形は立ち姿というのも面白い。
スライド風防には、開閉位置の選択を試みた跡がある。キット完成後に組み立て指示としては断念したのだろう。
では、作る。
コックピットはバスタブ型で、胴体背部の穴埋め板はこれと一体になっている。私は、頭当てをキット指定位置でなく、スライド風防のワク側に接着した。計器盤はキットの組み順では接着困難、私は接着できずに諦めた。どうせほとんど見えないから、なくても大丈夫。尾輪は軸をちょっと加工して、後から付けられるようにした。機首は前端だけを別部品にした、フォッケのキットによくある構造。強制冷却ファンが前につくのでエンジンはまったく見えないから、キットにモールドはない。
胴体から持ち上がってくるように見えるフォッケの垂直尾翼は、キット各社で表現の差が大きいところ。このキットはスッキリと持ち上げている。立ち上がるところにほんのちょっとだけボリュームがほしい感じだけれども、私は前縁が厚くないこの形でいい。水平尾翼もいい。そんな感じに出来ている。
主翼は下面側に脚庫が一体で成型されているので、上反角の心配はない。これは大変によい構造。組み順の指定では、下面を胴体に接着してから上面をのせるのだが、私は主翼を全部組んでから、パチッと胴体へ入れた。これでまったく問題ナシ。トライマスターでやっかいだった脚庫前の構造はいたって簡単だから、軽い整形で済んだ。
主翼上面には、脚だし確認の棒が出ているが、ちょっと太い。これは切り落として、伸ばしランナーに換えた。主翼下面パーツには2連機銃を装着するための穴が開いていたから、穴を計4つも埋めるのは面倒と思い、この機銃部品を装備することにした。後縁はプラモデルとして合格の薄さ。私はさらにちょっとだけ薄くした。
プロペラは薄くて、しかもいい形をしている。この時代のキットは、こういうところがとても良く出来ているキットが多い。
主脚はちょっと長いように思う。その対策として、タイヤの底を平らにしておいた。
風防の透明パーツは金型が痛んでいてキビシイ。削って磨けば改善するが、面倒なのでしなかった。傷は疾風を作ったときと同じように、黒をチョコっと塗ってごまかした。前述の開閉選択だが、開状態が不十分でよければ、接着しないことで開閉選択できる。私は、そうしておいた。
今回、ピトー管やアンテナ柱はキットパーツを使ってみた。理由は全体の姿がスッキリしていると思ったからで、これでゴツさを増してみた。
パーツが少ないので、こんな程度で形になってくれる。
次は塗装。
このキットのデカールは私の好みでないので、今回は別売りのデカールを使った。武装と一致しないが、気にしない。“この塗装だとこの武装できないなァ・・・”などとプラモがツマラなくなる考えは、捨てる。このキットが開発された時代は、もっと皆が自由に作っていて楽しかったのだ。そのときのようにするだけのこと。テキトウにそれらしく塗って、デカールを貼って完成とする。
眺める。
ウん、いいじゃないですかぁ・・・、私はこれでいいです。このキットならば簡単だし、“また作ろうね”と思えます。私にとってのプラモデルは、パネルラインの正確さや細かさよりも、簡単なことがず~~~~っと大切なのです。
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