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特集 簡単プラモデル 

簡単プラモデル異聞

by  コルディッツ
博物館実機写真

 「簡単プラモデル」、プラモデル製作に夢中になっていた高校生や大学生の教養課程の頃なら、手を出さなかったと思います。
しかし一生かけても作り切れない数のプラモデルを集めてしまい、その山に圧倒されて、箱を開け、少しだけイジり、再び箱を閉じるという非生産的な日々を繰り返していると、気軽に完成品が欲しくなります。簡単プラモデルは、そんな救世主のように見え、入手し始めました。最初に作ったのはF-toysのマッキC.202フォルゴーレと記憶していますが、主脚柱をランナーから切り離す際、力余って切断したので、飛行姿勢にしました。簡単プラモデルとは言え、気を抜くと、とんでもない事になると気がつきました。 
その後も何機か作り、最新作はスピットファイアMk.Ⅸ 切断翼型になりますが、軟弱者のため、計器版を切り飛ばして紛失するだの、情けないミスが連続しています。特に最近は製品のパーツが増えて、精密化するのに比例して、自身の老眼が進行しているので、ちょっと辛い出来上がりです。とは言え、短時間で気軽に完成品まで作れるメリットは大きく、プラモデルに馴染んだ小学生の頃を思い出します。あの時分はバリだの塗装だのは無関心で、とにかく早く完成品にして、友人と遊ぶことで満足出来ました。言わばプラモデルだけで完結し得た夢の時代ですが、簡単プラオデルの魅力はそこにあるのかと。


MC.202 フォルゴーレ  F-toys 1/144

 防塵フィルターの表現がお気に入りです。スタンドは現状とは
異なり、フロッグ式で、色々な飛行姿勢を楽しめます。


スミソニアンの飛行状態の展示も意識しましたが、あちらは
砂漠塗装でした。 2004年7月撮影


スピットファイア Nk.Ⅸ 切断翼型  F-toys 1/144

 通常のプラモデル製作で、インベンション・ストライプが上手く
出来ないことが多く、ストレスでした。それでF-toys の塗装には
大満足しました。とはいえ、キッチリ塗り分け出来ていない部分も
あります。が、他人のしたことなので、全然気になりません。




スピットファイアの切断翼型の写真は、グリフォン・エンジン
搭載型しか見当たらず、やむなくマーリン・エンジン搭載型の
スピット写真を紹介させて頂きます。こうしてみると、スピット
で一番美しいのは、マーリン搭載型ではないかと。
 戦争博物館ダックスフォードにて       2005年7月撮影


Meng Model シャーマン・ファイアフライ  スケール不明

 日本語ではメン・モデルとかモン・モデルとか呼ばれている
中国製造のプラモデルです。戦車のデフォルメで、転輪を減らす
という発想に大感激して入手しました。ファイアフライの選択も
英国贔屓には堪えられません。ただスナップ・キットと思い込んで
いたら、少々異なり、部品の羽目具合が悪く、ゲート処理の難しい
パーツが多く、さらに切り飛ばしたり、切断してしまったパーツも
多く、悪戦苦闘しました。老眼鏡には決して優しいキットではない
と思います。しかし完成してみると、砲塔のアンバランスさなど、
愛嬌が感じられて愉しくなりました。
 自由ポーランド軍のファイアフライにしたくて、ポーランドの
国籍マークを他キットから拝借して貼りました。史実でこんな車輌
はないと思いますが。ファレーズ・ポケットで、ポーランド第1機甲
師団は262高地を死守し、第2SS装甲師団の猛攻を退け、連合軍の
勝利に貢献しました。ファイアフライはポーランド師団にも配属
されたとする資料を見たので、作ってみたかったのです。




ボービントン戦車博物館で撮影のシャーマン・ファイアフライ
です。背後の写真はナイメーヘン橋だったと記憶しています。
1996年4月撮影



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