1940年4月9日、ドイツ軍はノルウェー侵攻を開始しました。対抗する英仏軍も部隊を派遣し、ノルウェー国土が戦場になりました。 そして4月27日、エアフィックスのHe111のボックスアートの空戦が繰り広げられます。KG54のHe111P-2(5J+CN)が、空母アークロイヤル所属の英海軍航空隊第800スコードロンのブラックバーン・スクア3機に襲撃され、エンジンを破壊され、海抜100mの山に墜落します。墜落時に後部射手は死亡、残りの3名の乗員は機外に脱出に成功します。一方スクア隊も指揮官機(L2940)がエンジンの故障で氷結した湖に不時着、乗員2名は近くの狩猟者小屋に避難します。
数分後、小屋に銃とナイフを携行する3名のHe111の生存者が現れます。英乗員はブロークンなドイツ語で、墜落したウェリントン爆撃機の乗員と自己紹介し、スクア機乗員なのを隠します。He111乗員はスピットファイアに撃墜されたと思い込んでいたのですが。
その場の一時の休戦が成立しました。やがて近くに見える冬季休業中のGrotil Hotelに移動し、翌朝、英指揮官兼パイロットのCaptain(大佐?) R.T Partridge と独空軍のKari-Heinz Strunk (軍曹?)は、救助を求め出発します。2人はノルウェー軍のパトロールに発見され、警告射撃を受けます。 |
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Partridgeは地面に伏せ、Strunkは両手を頭に乗せました。しかしStrunは、拳銃に手を伸ばしたのを認知したノルウェー兵に射殺されてしまいます。
その後He111の機長のHauptmann Schopis と機関士Joseph Auchtor は捕虜にされ、1947年までカナダで過ごしました。英海軍航空隊の2人は戦列復帰し、1940年6月13日の戦艦シャルンホルスト攻撃に参加、Partridgeは撃墜されドイツ軍の捕虜となり、別のスクアに搭乗していた通信手のLieutenant(大尉?)
R.S Bostockは戦死しました。
この80年前のエピソードに登場するスクアとHe111の実機が、今は博物館で拝観できますので、紹介させていただきます。
なお本エピソードは、2012年にノルウェーで映画化されました。
題名は「Into the White」、You tubeで映画の予告だけを視聴しましたが、He111はそれらしく見えました。
※本稿は博物館の表示と英文Wikipediaを参照しました。 |