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Mig-21C (ハセガワ 1/72)
by
加藤 寛之
ハセガワが国際標準スケ-ルである1/72の開発を始めた、2作目の作品。これ以前には「ファントムⅡ」しかない。2作目で鉄のカーテンの向こう側で分らないことが多かったソ連機をキット化とは、実に大胆な開発だったと思う。この製品は『航空ファン』1966年11月号に《新発売》の広告があり、\250とある。『航空ファン』のこの号は\230。それなのに田宮模型の広告にある彩雲は\450だから、彩雲がいかに高級品だったかがわかる。
さて、ハセガワのMig-21は誰が見てもMig-21だが、後日にその実態が徐々に明らかになってみたら明らかに似ていなかった。でも、だ。市場にあるキットが本当に少なかった時代にソ連機を作ってくれたのだから、その意欲だけでも充分に高く評価したい。
今回組むにあたっては、実機に似せる意味はないので、飛行機のプラモデルとしてちゃんと作った。改善の主なところは、主翼と風防。主翼は上面にヒケがあったので、目立たないくらいに平らに削った。前縁・後縁はクタクタに曲がっていたので、真っ直ぐに。ついでに、垂直尾翼や水平尾翼も整えた。風防はベタッと幅が広いので、左右の窓枠の範囲で垂直風に削って細くした。
その窓枠は内側モールドで、しかも全然違うところにある。削ればきれいになるが、モールド部分に黒を薄く塗ってごまかすことにした。その場合、機内を黒にすると、あまり気にならなくなる。コックピットが黒くなるのは仕方がないが、カッコいいのでOKなのだ。このキット、背部にある窓が胴体にモールドされているだけなので、今回はチェコスロバキアでライセンス生産した機体にした。この場合、実機も窓がない。
それ以外は、隙間をなくすように整えて作った程度。まあ、これでいいだろう。
塗装はほぼ銀色。細かい色の差は無視で、ハイ塗装終了だ。
デカールにチェコスロバキアはなかったので、ストックから探したのだが、これまた古くて白がクリーム色に変色している。まあ、いいや。脚をそれなりに接着して、完成した。
夜にチョコチョコっと作っただけなのに、1週間もかからず完成した。なかなか完成しないキットが多い昨今、すぐに完成する優秀で完全なプラモデルだった。
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