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九州J7W1局地戦闘機 震電 (ハセガワ 1/48)

by 愛知県在住 作者 清水 栄治



キットについて
 ハセガワ社1/48スケール1988年製。意外と人気があるようで、再販を数回しており5年前くらいのキットだと思います。1月号からスタートしている日本機のラインナップで突き詰めていくといつかはこの”震電”にたどり着きます。エンテイ翼などといいますが大変珍しい構造で謎めいた機体であります。キットは一般の模型店では入手不可能で運が良ければリサイクル店で見つけることができます。 私も2,3店足を運び入手できました。キットはハセガワ1/48シリーズの初期の内容でパネルライン、リベットなどは凸仕上げで部品点数は少ないほうです。足回り、コクピットは手抜きがなく再現されています。当初よりキャノピーの薄さと透明度は好感が持てる仕上がりになっていました。



製作について

 部品点数が少なく、説明書通りに組み立てればすぐに仕上がります。私の飛行機作りでの基本である墨入れを行うために今回はスジボリとリベット打ちを行いました。説明書内の指定カラーが1988年当時のものでコクピット内や機体内の色がこれでよいのかと疑ってしまいましたが(日本機では珍しいジンクロ?)ここは信用して仕上げました。




機体先端のカナード翼の取り付けに於いて翼の水平を保つために一体成型にしたことは理解できますが、どうしても隙間や段差が発生してしまい修正が必要になりました。これには分割方法に要検討の感があります。



エンジン室への空気取り入れ口は分割パーツでうまく処理されていて好感度が上がるところです。キャノピーの透明度は当時しては良いのですが更に向上するためにここはコンパウンドで磨きをかけました。



 塗装は説明書通りの指定色でグンゼラッカーカラーを使用しました。上下面の基本塗装を行った後、パネルライン回りを焦げ茶色で線引き吹き付けを行い再度、上下面色を塗りつぶします。そのときにパネルライン沿いの色がわずかに透けるようにグラデーションを加えることが重要です。その後各パネルラインの枠ごとに下面色には白、上面色には黄色を20%ほど混ぜた色でグラデーションを加えていきます。これをすることで機体の劣化とパネルライン付近の汚れが同時に再現できると思います。



乾燥後タミヤエナメルカラーで墨入れを行います。墨入れ後全体を艶有クリアラッカーで艶調整をします。その後デカールを貼り、再度艶有クリアラッカーを吹き付け最後につや消し40%程度のクリアラッカーを吹き付けて完了です。



全体をとおして
 出来上がってみると現在でも通用する美しいスタイルで作って良かったなと思いました。改めて日本機の魅力が感じられました。よくもこんな翼で高スピードに挑んだものだと思いましたし、これを実現させた技術者はすごいものだなとも思いました。 いままで日本機には目をやらなかったのですが魅力の再発見です。今後も日本機を発掘していこうと思います。




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