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(Photo) 「薄暮のスズメ」 Surviving He162

by  コルディッツ
博物館実機写真

 Web Modelers 5月号に掲載された「プラモ・ガイド’71」誌面で故佐貫亦男教授のエッセイに再会できました。「ガイド」誌は 自分
で初めて購入したプラモデル専門誌で、かつ初めて教授のエッセイに出会った本でした。早速掲載のエッセイを読み直してみると、ドイツ機特集なのにHe162、Me163、Fi156、Ju52/3mと、どちらかというとマイナーな機体に光を当てている点に、英国風のセンスを感じました。こうしたエッセイの集積が名著「ヒコーキの心」刊行に繋がったのですから、掲載のトップに来るHe162「薄暮のスズメ」は、名著の起源と言えます。そこで今回はHe162に触れてみます。
実機についてはエッセイを読み直して頂くとして、He162の現存機 はWikipediaによると、アメリカ3機、イギリス2機、フランス1機、カナダ1機、ドイツ1機の合計8機です。ソ連邦も捕獲しているので、まだ残っている気はしますが。
 8機のうちヨーロッパの4機は拝観済みです。新大陸の4機に強い拝観義務を感じていますが、新型コロナウィルスのため暫くはOut で残念です。
 アメリカには、スミソニアンの航空宇宙博物館にWerk.No.120230と120222の2機、チノの航空博物館にWerk.No.120077 が在ります。
カナダはオタワ郊外のカナダ航空宇宙博物館にWerk.No.1200086 を保有しています。


   He162 A-1 Werk.Nr.120235         2006年7月撮影
 帝国戦争博物館(ロンドン)にて
 日本人に一番馴染みのあるHe162だと思います。戦争博物館の改装以降は、帝国戦争博物館ダックスフォードに異動しています。A-1は30mm MK108 機関砲2門を装備、携行弾数は各50発です。   




 帝国戦争博物館ダックスフォードにて    2013年7月撮影    


 He162 A-2 Werk.Nr.120227
 王室空軍博物館(ロンドン)にて      2013年7月撮影
 爆撃機ホールで展示中ですが、いつも照明を落としているようで、撮影が辛いのが玉に傷かと。A-2は20mm MG151/20 機関砲2門を装備、携行弾数は各120発です。    


   He162 A-2 Werk.Nr.120076
 カナダ航空宇宙博物館(オタワ郊外)にて  2004年7月撮影
 実はカナダ航空宇宙博物館は2機保有していますが、1機をドイツに貸し出し中です。2004年に私がオタワで拝観し、撮影した機体は、現在ドイツにレンタル中で、当時もう1機は倉庫の中にしまわれていたと記憶しています。  




    技術博物館(ベルリン)にて         2014年8月撮影
航空博物館は捕獲時のままの展示が、これからの主流になりそうです。  





「真正面から眺めると、下にふくらんだ断面の胴体先端 太いエンジンナセルの組み合わせにはスズメらしい愛嬌がある」(佐貫亦男著 「ヒコーキの心」光人社 より)   

 He162 A-2 Werk.Nr.120015         2016年8月撮影
 航空宇宙博物館博物館(ル・ブルジェ)にて
 胴体と主翼の下面色が異なっているように見え、又胴体上部の塗装が途中で切れていたり、ユニークな塗装かと。









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Vol.144  2020 August.    www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /
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