Home  > 一式戦闘機 隼(大滝製作所 約1/50)> 特集 絶版キット>2020年12月号

特集 絶版キット

一式戦闘機 隼(大滝製作所 約1/50)

  by 兵庫県明石市 小原

レストア後


 古い組み立て済みジャンクのレストアです。入手時は機首の防眩塗装などごく一部塗装がされ、デカールが貼付されている状態でした。外観での欠品は水平尾翼の片方、ラダー、主脚の片方と操縦席関係(パイロット胸像とその取付部品)で主要な部品はありましたので形にするのは比較的容易でした。とはいえこのくらい古いとジャンク状態でも時代というか一種の味が感じられ、手を加えるのもちょっとためらいましたが…

レストア前


 なお譲っていただいたときは他の雑多なジャンクとごちゃまぜ状態で、アンテナ柱と風防は外れて他のキットのパーツと混ざっていたものを使ってますので(まず間違いないとは思いますが)もしかしたら元のものではないかもしれません。またこのキット、本来はTKK F13モーターと単3電池一本でプロペラが回る(スイッチは尾部から突き出た金属線の押し引き)というものでしたがその関係の部品は一切なく、プロペラは軸に黄色いビニールテープを巻いて押し込んだ状態でした。



 今回たまたまネットで不明瞭ながら組み立て図の写真を見ることが出来ましたので、それを参考にモーターライズ用の部品をプラ板などで作り、一応プロペラ回転ギミックを再現しています(モーターはFA-130使用)。
無くなっていたラダー部品、パイロット取付部品も前述の説明書を参考にプラ板で自作しました。水平尾翼と主脚は残っていた片方の部品を「おゆまる」で型取りし、ポリパテまたは光硬化パテで複製した後少し加工して使っています。
パイロットはオオタキが後の1972年に販売した1/48隼(今はマイクロエースから現役製品として販売)の部品の加工です。

モーターライズユニットを外した状態


プロペラ回転


 元のデカールはできれば活かして塗装したかったのですが途中で諦め、適当な手持ちデカールを使っています。このキット、デカールとは全然無関係にごく薄い凸スジで日の丸が彫刻されていたため、一応デカールはそれにあった大きさのものを使いました。元のデカールはセロテープで剥がして保管してますので、そのうちそれをデータにして自作デカールに挑戦してみたいと思います。



 このキット、1962年の「少年」10月号付録裏表紙の大滝製作所広告に載ってますので発売は1960年代初めのころというのがわかります。広告写真では尾輪まわりを含む後部胴体がスマートに修正されてるのがちと残念ですね。

オオタキ広告のスキャン:1枚


 最後にオオタキ10年の、というかこの時代の日本のプラモデルの変化を感じようと、前述の同社1/48隼2型と並べて写真を撮ってみました。

オオタキ1/48隼2型(右)と並べて



  Home>一式戦闘機 隼(大滝製作所 約1/50)> 特集 絶版キット>2020年12月号
Vol.148 2020 December.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
         editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
「webモデラーズ について」 「広告のご出稿について」

プラモデル模型製作特集1

TOTAL PAGE