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特集 ギミック

隼1型(エフトイズ 1/100)

  by 小山新一

隼1型(無塗装銀)明野飛行学校

1,キットについて

 キャラメル型のボックスを開けたら、透明な小袋に入ったガムが1個ころがり出てきて笑ってしまった。改めて、このキットが食玩であることを知らされる。商品の本体こそがガムで、キットはおまけなのである。

ボックスとキットおよび取説


 だが、パーツと取説をみて驚かされる。シャープな凹線の筋彫りと、繊細に再現された細部のパーツ(計器盤や環状冷却器までついている!)加えて、何と風防と主脚が可動になっているのだ。昔のマルサン1/100では、およそ考えられなかったギミックである。このコンセプトで低価格(650円+税)、しかも塗装済みである。年少者を含め、新しいプラモデル・ファンを獲得する入門キットとしてふさわしい製品だと、ガムをかみながら思ったのである。

パーツ全体

2, 制作

 前項でいささかほめ過ぎた。塗装済みのパーツを切り離し、バリをとって接着していけば一丁あがりと考えていたが、いささか組みにくい。全体にパーツ同士の合わせがきついのだ。無塗装の段階ではパーツがうまく合う設計であったが、塗料の厚みで合わせがきつくなっていると感じた。特に、主翼を先に組んで、胴体をこの間にいれようとするときつく、無理に入れても上反角が不足してしまう。ここは、主翼下面中央パーツのみを胴体に接着後、左右の主翼の付け根部を少しずつ削り、調整する必要がある。
 主脚の可動はシンプルな方式だが、エルエス1/75の隼のように、回転軸をクリアするためのふくらみもないのには驚く。ただ、モノが小さいので、老眼のモデラーにはつらい。1機目の銀塗装の機体は回転軸を折ってしまい、固定してしまった。この失敗をリベンジするべく、2機目を購入。これはグリーン迷彩、白帯日の丸仕様であった。書き忘れたが、どんな塗装が出てくるのかは、開けてみないと分からないサプライズ式で、このあたりいかにも食玩らしい。
 私の1/100コレクションに、隼1型が2機加わった。

隼1型2機 

3、総括

  新製品開発が早く、意欲的なエフトイズだが、1/72フルアクションのコンセプトで1/100を開発してくるとは思わなかった。キャノピーの可動は、開き方がぎごちないのが難点だが、閉じた状態なら不自然でないし、全体としてシャープに再現された1型である。今後、新しい機種が加わるのか不明だが、1/100コレクターの希望としては、急がなくていいから、少しずつ新機種を出して欲しいといったところか。

マルサン新・旧の2型とともに



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