Home > 五六式「死ぬまでにこれだけは作りたいキット ベスト10」 <創刊12周年アンケート<2021年2月号 

創刊12周年記念アンケート 死ぬまでにこれだけは作りたいキット ベスト10

五六式「死ぬまでにこれだけは作りたいキット ベスト10」

by五六式(TYPE-56)



 3年前にWEBMODELERSで”積みプラのベスト10”にリストアップしたものと重複しないように新たに選んでみました。ちなみに前回取り上げたキットたち,いくつか手をつけたものもありますが,1つも完成していません・・・涙・・・。


第10位 amt 1/25 1967 CHEVY IMPALA SPORTS SEDAN “SUPER NATURAL”

 アメリカの人気番組”SUPERNATURAL”の主人公ウィンチェスター兄弟が駆るモダンクラシックカー。トランクには,モンスターハンティングに使う物騒な武器がどっさりと積まれている。1967モデルは,インパラの4代目,SSグレードは,5.7ℓV8エンジン305~350hp,または,6.7ℓV8エンジン425hp。アメリカンマッスルカーだねぇ。

 以前から2ドアハードトップのキットは出ていたのですが,劇中と同じ4ドアハードトップのキットは,初めて見ました。奥さんも娘も”SUPERNATURAL”を観ているので受け狙いでもあります。


第9位 BANDAI HG 1/144 DENDROBIUM

 アナハイム社がRX-78ガンダムの後継機となるべき機体を模索するために開発した実験機のうちの1つ。ガンダムタイプのMSに武器を満載した巨大なコンテナと防御のためのIフィールドジェネレーターを搭載したブースターユニットを結合させた機体。ビーム兵器の攻撃を弾く上に重武装、かつ高機動,単体で敵艦隊を殲滅する能力を備えている。

 現役の時,いつもお世話になっていた玩具店で長い間売れ残っていたものを安価で引き取りました。1/550スケールのキットと比べると,寸法で約4倍,表面積で約16倍,体積で約64倍・・・汗・・・。表面積16倍ということは,塗料も16倍必要ということだし,重さに至っては,64倍!!・・・ということだね?


第8位 TVC15 NON SCALE(SD) オーラバトラー ズワウス

 究極のオーラバトラーのひとつ, ズワースをさらに発展させたもの。ズワウスは,全体的なイメージは,ズワースと似ているが,口元は,素材となった強獣のまま,おまけに尻尾が生えているなど,より生物的な生々しさと禍々しさを感じさせる機体である。

 地元岡山のガレージキットメーカーTVC15(TVCワンファイブ。現在は,ロケットなど宇宙関係のペーパークラフトのデータ販売をしていてレジンキットからは撤退)のかなり古いキットです。黒い部品は,富野監督の小説に登場するカットグラ(ゲドやダンバインにあたる機体)のもの。あちこち,レジンが固まる際にできる気泡による部品の欠損や,手作りキットゆえの部品の接合の甘さがあります。で,嫌になって放置していたのですが,あれからン十年,さすがに発売当時よりも腕が上がっているのでちゃんと作れる・・・と思います・・・


第7位 タミヤ 1/24 VW KARMAN-GHIA COUPE

ハワイ出身のあのアイドル(あの人がいなければ,”うる星やつら”はこの世に存在しなかった。ゆえに,それに続くジャパニメーションも存在しなかった。きっと,大友先生の”アキラ”も無かった。巡り巡ってハリウッド映画すら今の形と違ってしまっていただろう。偉人である。まぁ,カルマンギアとは関係ない話だが・・・。)が乗っていたというカジュアルなクーペ。外観は,スポーツカーだけれど,中身はVWビートルなのでパフォーマンスはそこそこ。流麗なラインを描くボディは,職人の手作業によるものである。

 1966年モデルと箱に書いてあるけれど,現在でも,ごく希に路上で普通に走っている個体を見ることができます。また,岡山の何処やらの駐車場でさびた個体を見たこともあります。

 グンゼのキットも持っていますが,そっちを先に作った方がよい(組みやすい方を先に作ると難しい方のキットが作れなくなるかもしれないから)かもしれないなぁ。昔の車の色は,クリームイエローとか,サーフグリーンとか,ソリッドカラーなのも好ましいです。


第6位 ハセガワ 1/35 NUTCRACKER(P.K.H.103 NUTROCKER/NUTCRACKER)

 シュトラール軍の急造ホバー戦車。重装甲,重武装により,傭兵軍の武装パワードスーツA.F.Sを戦場から一掃した。ところで,”ましーねん”って何ね?いつの間に名前が変わったんね?

 英語表記は,NUTCRACKER(ナットクラッカー=くるみ割り人形)なのに,読みはナッツロッカー???何で木の実が勝手に複数になるのか?何で砕くCRACKERがロックミュージシャンのROCKERになるのか?EL&Pの”Pictures At An Exhibition(展覧会の絵)”をリアルタイムで体験した人には分かることですが,今さら若い人に説明するのも野暮な話か・・・キース・エマーソンもグレッグ・レイクも亡くなっちゃったし・・・。

ここらのうんちくは,ここを参照。

http://ueckyracing.livedoor.blog/archives/23885361.html


 今回の記事を書くために,このキットをしまってある箱をあけたら,死ぬまでに作りたいキットが十数個出てきました。次回のアンケート回答もこれで大丈夫。個人的には,日東の1/76スケールキットが作りたいのですが,倉庫のどこかに眠ったまま出てきませんでした。


第5位 CLASSIC AIR FRAMES 1/48 D.H.SEA VENOM FAW.21

 イギリスの初期のジェット戦闘機D.H.バンパイアの改良発展型。当初,バンパイアFB.8と呼称されていたが,改設計により大幅な性能向上を達成したため,もはや別の機体と解釈されてベノム(ヴェノム・・・毒だよ・・・)と改称した。後継機ホーカー・ハンターよりも一部の性能が上回っていたため,ハンター就役後も英空軍で運用されたほか,NATO諸国やスイスでも長期間使われ続けた。FAW.21は,海軍向けの復座全天候戦闘機である。

 水害で廃業を余儀なくされたあの岡山県真備町のエラヤで購入。(ちなみに,エラヤは,隣町の矢掛町で復活しました。)

 ダボ無しで,一部の部品はレジン製というアレ(レアではない)なキットですが,できあがりはすごく魅力的なものになるという予感がするキットです。


第4位 タミヤ・イタレリ 1/35 M109A6 PALADIN

 アメリカの大戦後第2世代にあたる自走榴弾砲(パラディンと呼称されるのは,M109の中でもA6型だけ)。西側諸国で広く運用されていたが,アメリカ以外の国では,後継車が開発・運用されており,退役が進んでいる。一方,アメリカでは,後継車の開発に失敗、当面、本車が現役であり続ける。

 イタレリの車両の部品にタミヤのフィギュアなどが付属した,いわゆる,タミヤ・イタレリの1つ。箱絵がすごく格好よく(自走榴弾砲は,装甲が薄いので戦車とガチで対決すると負けます),中身も見ずに購入しました。


第3位 EDUARD 1/72 THE BOAT

 正式名称は,JRS-1 (S-43)。シコルスキーが1930年代に開発した一連の飛行艇の1つ(現代でシコルスキーと言えば,ヘリコプターのトップメーカーの1つだが,1930年代では,ヘリコプターは,実用化されていなかった。型番でいえば,S-51ドラゴンフライあたりからヘリコプターになる。)。

 もともとは,SWORDのキットです。5年前の第2回四国エアモデラーズミーティングで完成品を見て,再販されるのを待っていました。エデュアルド版は,小冊子もついた豪華版です。川西~新明和の大艇ファミリーといい,PBYカタリナといい,ベリエフBe-12チャーイカといい,ドルニエDo26(「今まで製造された中で最も美しい飛行艇」と言われています)とといい,飛行艇には,萌えますわ。どこか,”そらとぶおうち”みたいな感じがいいのです。


第2位 タミヤ 1/48 FIESELER Fi156C STORCH

 軽量の機体に比較的大馬力のエンジンと高揚力装置を装備させて短距離離着陸を可能とした偵察機。向かい風だと,ほとんど滑走せずに離陸できた(約50m)という。戦中戦後を通してロシアやフランスでも使用されたほか,日本では,本機を参考にして三式指揮連絡機(キ76)が開発されている。また,砂漠の狐と言われたロンメル将軍の采配においても,シュトルヒによる偵察活動は,欠かせなかったという。

 定番のキットも持っていますが,スイスのマーキングだと勇ましさが増し増しになって格好いいです。1/72スケールでは,近代的なキットが見当たらないのでそろそろタミヤさんがスケールダウンしたキットを出してくれないかなぁ・・・。 


第1位 アオシマ 1/700 日本海軍 給糧艦 間宮

 帝国海軍の見張り担当にとって,戦闘行動時以外で最優先とされたのは,本艦の発見であったという。間宮の任務は,帝国海軍艦艇への食糧補給であった。艦内の厨房には,料理人や菓子職人が詰めており,羊羹や最中,アイスクリームなどの嗜好品やこんにゃくや油揚げなどの加工食品が作られていた。これらが,間宮からの補給によって得られるのである。当然数量には限りがあるので,各艦艇からの連絡艇が殺到したという。

 1944年12月,南シナ海北部の海上で,アメリカ軍の潜水艦シーライオンの雷撃によって間宮は沈没,生存者はわずか6人であったという。戦時中とはいえ,菓子職人や料理人しか乗っていないような船を潜水艦で攻撃とは・・・あまりのことに,なじる言葉も見当たらん・・・。


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Vol.150 2021 February.   www.webmodelers.com /Office webmodelers all right reserved /  
           editor Hiromichi Taguchi 田口博通 /無断転載を禁ず  リンクフリー
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