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特集 SF & アニメ

 タイ・アドバンスト&タイ・ファイター 
(バンダイ ビークルモデル ノンスケール)

  by 寿



 説明不要超有名なSF映画「スターウォーズ」の宇宙戦闘機です。



 一番最初に公開されたのがエピソード4な訳ですが最近の若い衆の中にはエピソード1が一番古い映画だと思っている人も居て初見の方には中々複雑な公開順序かもしれません。まぁ公開された年代が年代だからねぇ、そりゃ知らない人も居るわな。



 エピソード4は今見ると色んな意味で古くって微笑ましい部分もあるけれど要所要所肝心な部分は流石の出来栄えです。特にクライマックス、デス・スターへのトレンチ突入シーンは手に汗握る展開。反乱軍はデス・スターへの弱点である原子炉排熱孔へ起死回生の攻撃を敢行。攻撃隊に編成されたYウィングファイターとそれを援護するXウィングファイターとをもって出撃する。濃密な防空射撃をかいくぐってトレンチに突入するも其所に立ちはだかったのは一際異彩を放つ迎撃機だった。 



 通常のタイ・ファイターよりもコンパクトでありながら重厚なシルエットを持つ機体。その能力足るや。攻撃力は高いが鈍重なYウィングは一機また一機と消えてゆく。軽快なXウィングすらも問題にしない的確で圧倒的な暴力。それこそがシスの暗黒卿ダース・ベーダーの駆るタイ・アドバンストであった。



 各エピソードの中でも屈指の、否、新旧古今東西様々なSF映画の中でも抜きんでた名場面ではないでしょうか。語り尽くされて耳タコな解説ではありましょうがこのキットを作るとなったらこのシーンは最早必須で脳裏に思い浮かべない方はいらっしゃらないでしょう(断言)。なので制作中は何度も脳内リプレイして頑張る訳でありますね。仮組みしたヤツを手に持って「きーん」とか言いながら。或いはうろ覚えの劇中台詞を物まねながら。「脱出しろ」「いやまだ行ける(どかーん)」「発射したぞ」「いや駄目だ外れた」「R2消火してくれ」「強いフォースを感じる(こーぱー)」  



 いい歳こいたおっさんの決して他人には見せられない姿ですが家の中だから大丈夫です。気にしない気にしない気にしちゃいけない。他人様に迷惑は掛けていないのだから文句言われる筋合いじゃない。まぁ呆れられたり苦笑されたりはするんだろうけれど。 



 バンダイさんではビークルモデルと銘打っておりますが仲間内ではメカコレで通っております。まぁ同じだよねノンスケールでコレクション性を全面に押し出した商品だし。出来はびっくりするくらいいいしウルトラ組みやすいし完成しても場所は取らないしでいいことずくめ。確かに同一スケールで色んな機体をコレクトしたいという欲望には応えづらいけれど割とお手軽なお値段でこれだけのクオリティのプラモが手に入るんだから其所は目を瞑ってもいいんじゃないかな。 



 個人的にはもっともっと色んな種類のスターウォーズメカを出して欲しいんだけれど最近は勢いが途絶えた感じですね。理由は何となく分かるけれどほとぼりが冷めたら(或いは情熱再チャージ)懲りずに頑張って頂きたいところです。こちらも頑張って買い込んでいく所存でありますので。



 ナルキッソスとか脱出艇とかそこら辺もいいなぁ~贅沢を言えばエイリアンのノストロモ号が欲しい。ああ~でもそうなるとまたストックと製作とのイタチごっこになっちゃうのだなぁ。まいっかエンドレスな日常もモデラーの歩む道だよ。


各部位コメント

 製作っつってもスナップキットなのでパチ組みすれば小一時間で形になります。色を塗らなかったらこれで出来上がり。奇跡のようなハメ合いと超絶モールドが同居するとてつもないプラモです。そしてこれだけの製品が何気なく小さな箱に詰まって素知らぬ顔で店頭に並んでいるというこの事実。流石バンダイ恐ろしい子。


 コクピット周り、ちゅうか機体本体は先に組んでグロスブラックで下塗りです。この後グレーで立ち上げてゆく訳ですね。


 ソーラーパネルは下地グロスブラックのままマスキング。実はこれが一番めんどくさかった上に一番時間を食われちゃった部分。特にアドバンストよりもタイ・ファイターのパネルが面積でっかくて境界のモールド繊細でもうなんちゅうか「あーっ」って感じ。表面だけじゃなくて裏面まであってゼロ戦やスツーカのキャノピーマスキングなんかよりずっとずっと厄介だよ。時間的には大したもんじゃなのだけれどいつもと違う繊細さを要求される感じがちょっとアレだ。別パーツだったら良かったのにと思うのは多分我が侭。
 マスキングが終わったら若干青みの入ったグレーをぷーと吹く。うんまぁこんなもんかな。此所までくればほぼ完成したも同然じゃね。


 マスキング剥がしてキャノピーはグロスの下地のまま窓枠をエナメルで塗り分けてラバーブラックでスミ入れしたらこんな感じに。繊細なモールドは思った以上に深いのでスミ入れもばっちり決まってイイ感じ。キットの出来がよろしいと自分が上手くなったような錯覚があって嬉しくなるよね。まぁ錯覚は所詮錯覚でしかないのだけれど気分が良くなるのは悪いことじゃない。



 はみ出た部分をリタッチして細部を塗って組み上げたら出来上がり。他のキットの合間に作ったから所要時間ははっきりしないけれど頑張ったら多分一日で出来上がる。マスキングめんどくさいけど。欲を言えばお供のタイ・ファイターは二機なのお値段高くなってももう一機付けて欲しかった。マスキング更にめんどくさくなるけれど。


 しかしこのシリーズはイイね特にさくっと出来上がるのが。未完成病を煩っている方にも完成の快感を手軽に得られるのでおすすめです。箸休めや「裏庭に冒険する」みたいなお子様だった頃の感覚でチャレンジ出来るので気分転換にも最適ではないでしょうか。


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