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ダイハツミゼット(アリイ1/32)
by
クラキン
CARモデルとは言っても、ピッカピカのカッコイイ車ではなく、昭和30年代の高度成長期を支えた小さな働き者、軽オート三輪「1958年型ダイハツミゼット」です。
アリイ1/32のキットです。
【実車】
ダイハツミゼットは1957年~72年まで販売された軽オート三輪のロングセラーです。
バイクのようなバーハンドルで一人乗り、オープンボディの前期型と、丸ハンドルの2人乗り、クローズドキャビンの後期型に分けられます。
当時は色んなメーカーが三輪トラックを作っていましたが、ミゼットはその中でも一番長寿で、最終型は72年まで生産されていました。
今もレストアされた実働車が若干残っているようです。
エンジンは空冷2サイクル単気筒300ccですから、バイクのDT1のエンジンを積んでいるようなものです。
私が子供の頃(昭和30年代)は近所の市場(まだスーパーはありませんでした)の商店で、仕入れや配達にこの車がバタバタと走り回って大活躍していました。
カーブを少し乱暴に曲がろうとすると簡単に横転しましたが、軽いので大人2~3人で簡単に起こすこともできたのを憶えています。
とにかく、ピッカピカのは殆ど無くて、皆ボロボロだったように思います。
【キット】
アリイ1/32オーナーズクラブNo.11のキットで、後期型をキット化したものです。
後期型は1959年から市販された筈なので、キットの「58年型」というのは間違いのような気がしますが、細かいことは気にしないことにしましょう。
総パーツ数34個のシンプルキットです。
ベテランキットにしてはバリやパーティングラインも少なく、パーツ精度も良好です。
クリアパーツの傷が多く、歪みも大きいのはこのシリーズ共通の欠点です。
因みに、同じシリーズでダイハツミゼットの前期型や大型のオート三輪C08も発売されています。
【製作】
組み立て自体は何も問題なくスラスラと進みます。
完全素組みです。
キット付属の魚屋さんのデカールは私の子供の頃の記憶イメージとピッタリ合うので、そのまま使いましたが、エンブレムなどの一部のデカールは古くて使えませんでしたので、筆塗りで誤魔化しています。
ボディカラーは箱絵にもなっていますし、ミゼットで一番多かったライトグリーンにしました。
魚屋さんで仕入れに酷使されてボロボロになったイメージで作りました。
自分で調色したライトグリーンとシルバーで塗装し、デカールを貼った後、ウェザリングを行いました。
まず、クレオスウェザリングカラーのマルチブラックで墨入れ。
次にレッドブラウンを小さく切ったスポンジに付けて、ピンセットで摘まんで叩くように赤錆のチッピングを行いました。
調子に乗って、少しやり過ぎました。
最後にフィルタリングを行いました。
油絵の具を入手する前だったので、クレオスウェザリングカラー3色の瓶底のドロッとした部分を面相筆で点付けして、薄め液で伸ばしながら拭き取るという方法で代用しました。
カーモデルでウェザリングを行ったのは初めてですが、ポンコツ三輪車の雰囲気は出せたかな、と思います。
魚屋の親父さんや、積み荷の木箱のアクセサリーが欲しかったですね。
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