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誌上個展

メッサーシュミットBf109 Ga-6(タミヤ1/72)

  by Nobunaga

蛇の目クイズ
 ところで皆さん「蛇の目」って調べてみるといたるところに「蛇の目」の意匠が使われていることに驚きます。
 蛇の目の傘は今ではすっかり民芸品となっていますが昭和30年代までは一般の家庭でも普通に使われていて雨降りでお母さんが蛇の目でお迎えうれしいなと童謡にも唄われています。竹の骨組みに油紙を貼った傘は洋傘に比べると子供心にも古くさく感じたものでした。
 それはともかく、第二次大戦中の飛行機の国籍標識に限定しての問題です。蛇の目を描くのは意外に難しく苦労しました。
 いくつ分かりましたか。分からないとチコちゃんに叱られますよ!


答えはBf109Ga-6の最後にあります。



キットについて
 このキットは1/72としては完璧でしょう。言うことはありません。ただ細か過ぎて部品をランナーから切り離した痕を消すのは人によっては大変でしょう。簡易インジェクションキットに慣れた小生には修正することなくぴったりと合うのはただ驚きでした。
 赤蛇の目のBf109G-6を作りたくて購入しました。図面やカラー図を見るとボイレと呼ばれたMG131機銃の大型のバルジが目立ちます。プラバンの積層を削って再現しました。
 コックピットの製作に当たってはスケールアビエーション7月号102ページのクリス・ジーバーさんの作例を参考にさせていただきました。

 ルーマニアでは国産のIAR37,38,39(観測、軽爆撃機) IAR80(戦闘機)JRS79B(爆撃機)の外イギリスからハリケーンMk1、ドイツからHe112B、Bf109E、Bf110C、Bf109G、HS129B、Fw190などのの買い付け、供与、ポーランドからPZL P24を購入、ポーランドから逃れてきた雑多な機種やIARで組み立てたBf109G2、G4、G6とMG131機銃のボイレを大型化したルーマニア産のBf109Ga-6を使用しまた。(使用機は外にもあるかも知れませんが)

 ヴナトリ(狩人)と呼ばれたルーマニアの戦闘機パイロットほど過酷な運命に晒された人たちはいないでしょう。
 1940年野心を持ったイオン・アントネスク将軍は枢軸国に参加します。以降ナチスドイツのバルバロッサ作戦、オデッサ攻防戦からスターリングラードまでソ連戦闘機と激しい戦闘を展開し勇猛果敢なヴナトリは戦果を重ねます。1943年プロエシュテ油田上空の攻防戦ではアメリカのP-38、P-51相手に奮戦したがソ連の地上部隊の進撃は早く、国の存亡を目前にして1944年8月に連合国と休戦し昨日までの友軍ドイツ機と戦うことになったのでした。ヴナトリの心情はいかなるものだったでしょうか。


1945年IARブラショフ製でルフトバッフェの標準的な迷彩にモットリングを施したもの。大型のボイレはプラバンの積層を削り出したもの。前面風防の三角部分まで覆っている。デカールがないので赤蛇の目は版を作って吹き付けた。が、レタッチを繰り返したら筆塗りみたいになってしまった。機番の338は手書き。


上面のループアンテナはありません。


左翼端のピトー管は真鍮線や金属に取り替えた方がよかったですね。

参考資料:MMPBOOKS YELLOW SERIES 「MesserschmittBf109G with DB605A engine」
(株)大日本絵画オスプレイ「第二次大戦のルーマニア空軍エース」、光人社NF文庫飯山幸伸著「弱小空軍の戦い方」その他インターネットによる実機写真等

「蛇の目クイズ」の答え
1 イギリス。 2 ベルギー、3 オーストラリア、4 南アフリカ、5 スペイン、6 ギリシア、7 イタリア(協同交戦空軍)、8 フランス


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