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特集 陸海空自衛隊

航空自衛隊 パトリオット PAC-3 発射台 (アオシマ1/72)

by 五六式(TYPE-56)



 第1特集"陸海空自衛隊”に合わせて航空自衛隊 パトリオット PAC-3 発射台を製作しました。きっと,みなさんは,F-2とか,十六式機動戦闘車とか,空母イブキとかを作るのではないかと予想しての変化球です。・・・さて・・・。


<実機について>


 弾道ミサイル防衛の要の一つとして導入された複合型防衛システム。弾道ミサイルが落下にさしかかったときにそれを撃破するというコンセプトで開発されている。もちろん,今回製作したパトリオットミサイル発射機単独では機能せず,レーダー車両や射撃管制車両,電源車輌など十数台の車両の連携によってはじめてその任務を達成することが出来るものである。 

<キットについて>

 2014年に1/72 ミリタリーモデルキット No.8としてリリースされたものです。発射機本体にそれを牽引する7tトラックが追加されており,ランチャー可動,アウトリガーの差し替えによる移動時と設置時,両形態の再現など,完成後も遊び甲斐のあるキットとなっています。 

<製作>

   全体として部品精度の高いキットですが,金型からの抜きの関係か,アウトリガーの部品に盛大にパーティングラインが浮き出ています。また,実機には,このアウトリガーのパーティングライン上にフックが並んでいるのですが,キットでは,単なる線状の凸モールドとなっているので,これを見逃すか,できるだけそれらしく処理するかで製作の手間が大きく違ってきます。バーティングラインを処理してフックを自作する場合は,それだけに集中しても丸2日以上の作業になるでしょう。



  フックの高さが高すぎると,部品の差し替えの時に本体と干渉してしまいます。上の写真よりも若干低くすることをおすすめします。



 91番と92番の部品を組み合わせて作るホイールは,タイヤの部分に不自然な隙間が出来るので溶きパテで埋めてやりました。

  発射機は,オリーブグリーン単色ですが,形状が入り組んでいるので,組み上げた後にスプレー塗装するのではなく(塗料が回り込まないところが必ず出来るので),ユニットごとに塗装した後,組み上げました。 



 トレーラーの車台の塗装は,塗り分けが多く閉口しました。この部品とシャーシのフレームの部品は,接着後,プラスチックの弾性で剥がれていくので,他の部品を組み込む前に瞬間接着剤を併用してがっちり固定しておくといいでしょう。(五六式は,他の部品を組み込んでから接着たので,固着させるためにぎゅっと押しつけると壊してしまいそうでひやひやしました。) 



 裏から見ると,筒抜けになるところがあったのでプラ板を現物合わせで切り出して接着し,穴を塞ぎました。  

<完成>


 ミサイルが入ったキャニスターは,本体とは少しだけ違った色になるよう塗装指定されていますが,実機の写真を見ると,その通りであったり,オリーブグリーン単色であったりまちまちのようです。 



 デカールは,発色が良好で貼りやすいですが,糊が弱くて後から剥がれてきます。剥がれたデカールは,水で薄めた木工ボンドを使って貼り直しました。 



※ミサイルランチャーやトレーラーと発射台をつなぐケープルを再現するために付属しているビニールパイプは,すぐ外れてしまうので接着しなければなりません。そうすると,トレーラーと発射台の切り離しやミサイルの入ったキャニスターの取り外しなどのギミックを楽しめなくなります。”遊びたい”派の方は,敢えてビニールパイプを使わないという選択も"有り”だと思います。



トレーラーと発射台のジョイント部は,凝った部品構成になっています。



 正面の窓枠の窓枠の 塗装が面倒で悩んでいるうちに日にちが経っていきました・・・涙・・・。

1 窓の部品をマスクして枠のゴムの部分だけタミヤのラバーブラックでスプレー塗装
2 ワイパーをタミヤアクリルのつや消し黒で,できるだけはみ出さないように筆塗り
3 はみ出しを爪楊枝で処理

上記の手順であっけなく解決しました。年を取ると悩むばかりして肝心の手が動かなくて困ります。


 五六式としては,慣れていないソフトスキン車両でしたが,基本的にパチピタのキットだったので楽しく作れました。



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