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誌上個展

<日本航空史> P2V-7 VSA(可変特性研究機)

  by 加藤 寛之
プラモデル コラム

 今回は、T-2CCVの末尾でふれたP2V-7 VSA をとりあげたい。ハセガワが2015年ころ?に既存のキットにレジンやメタルパーツを同梱した限定品で販売したように思う。
 実機は『航空ファン』1978年3月号に写真が載って、本文中に簡単な解説がある。同誌をみると、時代としてはアメリカでA-10やF-16の量産が始まり、ソ連(まだソ連です)ではエンジンを肩に載せた輸送機An-72がテストしていたころになる。P2V-7 VSAの「VSA」は「Variable Stability Aircraft」の頭文字。『航空ファン』ではその後にしっかりとはとりあげておらず、上掲の1978年3月号は良い方だと思う。この時期の『航空情報』誌は持っていないので分からない。



同『航空ファン』によると、改造は川崎重工岐阜工場で、初飛行は1977年12月23日に各務ヶ原飛行場でのこと。動きが鈍い大型機の飛行特性を改善するため、フライバイワイヤ技術を積極的に活用し、操縦のやりやすい機体を造っていこうという考えだという。改造は30か所にのぼるそうだ。とはいえ、外形上の大きな変化は、機首下面のレドームがなくなり、左右主翼の中央部に大きな舵をつけたことになる。コックピット前には、何かのセンサーらしいものがついている。



上掲『航空ファン』誌の写真はモノクロだった。入手していた写真もモノクロだった。特に関心もなかったので、私は長い間、色を知らなかった。ハセガワのキットを見て初めて認識したことを覚えている。ちなみに、上面は白、側面は赤、下面とカウリングは明るい灰色、コックピット前は防眩で黒らしい。ここに掲載した写真のスピナーは明るい色だが、カラー写真をみると胴体と異なる赤みたいだ。「翼の上面はどうなっているの」といわれても知らないから、気になる人はハセガワのキットを探してご購入ください。



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