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(Photo) Sd.Kfz.251

by  コルディッツ
博物館実機写真

 初めてSd.Kfz.251を知ったのは、タミヤ1/35「ハノマーク兵員輸送車」でした。調べてみると1973年リリースとのこと。当時私は中学生でしたが、「コンバット」や「ラットパトロール」に登場する独軍ハーフトラックと比べ、Sd.Kfz.251のスマートさに即座にファンになりました。その後映画「暁の七人」でプラハを走行するSd.Kfz.251を見て熱くなりました。(「コンバット」は米国産M3ハーフトラック、「暁の七人」はチェコスロバキア産OT-810 使用と後で知りました)
 実車を最初に見たのはボービントン戦車博物館です。タミヤとフジミのキットを製作済みでしたので、発対面の感激は弱かったのは残念でした。また「ハノマーク」は車輌名称ではなく、製造会社名と知って、がっかりもしていました。
 Sd.Kfz.251は15,252輌生産され、このうち約7割の10,602輌は新型に分類されるD型になります。(生産数については諸説あり)
 D型は生産性向上のため構造を簡略化したため、スマートさは減りましたが、贅肉をそぎ落とした精悍さを感じます。
※ 本稿は博物館の標示、タミヤ模型の説明書、Wikipediaを参照
しました。


 Sd.Kfz.251/8/C
 ボービントン戦車博物館にて    1996年4月撮影


 この車輌は北アフリカ戦線で捕獲された8型-装甲野戦救急車型です。捕獲当時の写真では全面ダークイエローで操縦席中央に赤十字のマークが有りました。2019年には展示されていませんでした。最近の多くの軍事博物館は捕獲時点の状態にレストアし、展示する流れのようなので、アフリカ軍団の野戦救急車に戻して、 展示が復活するのではないでしょうか。

 Sd.Kfz.251/1/D
 軍事博物館(ワルシャワ)にて    2009年4月撮影


 カバーが掛けられているので、後部の形状は見えませんが、
側面の工具箱が装甲と一体化しているのが分かります。


 同博物館に展示のドイツ軍車輌は、破壊状態にあるヘッツアー駆逐戦車と、このSd.Kfz.251/1/Dのみでした。両車輌共1944年の「ワルシャワ蜂起」時に、ポーランド国内軍が捕獲してドイツ軍に対して使用したので、その流れからの展示と思われます。なお実際に使われた車輌は、ワルシャワ蜂起を快く思わない戦後の共産党政権によって処分されたそうです。



 Sd.Kfz.251/9/D 7.5cm戦車砲装備
 ミュンスター戦車博物館にて    2012年11月撮影


 9型は7.5cm KwK 37戦車砲を搭載した火力支援車型です。車輌は
前期型なので、戦車砲は車体右側にオフセットしています。


 Sd.Kfz.251/7/D
 ミュンスター戦車博物館にて    2012年11月撮影



 7型は工兵部隊用の戦闘工兵車で、「突撃橋」を装備します。

 Sd.Kfz.251/7/D  戦闘工兵車
 戦車博物館(ソミュール)にて    2016年8月撮影

 生産工数を減らすために簡素化された後部。




 おまけ) OT-810
 軍事技術学習収蔵館(コブレンツ)   2015年7月撮影

 OT-810は、戦後チェコスロバキアでSd.Kfz.251をベースに開発された装甲兵員輸送車で、1958年から1962年にかけ約1,500輌生産されました。エンジンはタトラ社の空冷ディーゼルに換装、兵員室上部に天板を設置して、核戦争に備えました。

 戦争博物館ダックスフォードにて    2013年7月撮影
 同博物館の地上車輌館にドイツ軍マーキングで展示されていました。戦争映画のドイツ軍役でお目にかかることも多いですね。



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